造り酒屋が毎年11月下旬に、新酒の初しぼりを祝い軒先につるすのが「杉玉」です。 「杉玉」は杉の葉を幾重にも巻いて球形に刈り込んだ文字通り杉の玉で、約直径80cm、重さ50sほどあり、 別名「酒林(さかばやし)」とも呼ばれます。 杉の葉が枯れて茶色になるに伴い酒の味も、しぼりたてのフレッシュな味から、熟成したふくよかな味わいへと変わっていきます。
漬物は、冬の保存食として飛騨地方では欠かせないものです。 漬物用の赤かぶや大根を洗う「菜洗い」が、共同水場や小川で行なわれ、昔ながらの飛騨の風物詩ともなっています。
特に飛騨の漬物は、煮たり・炒めたりしても食べられており、青物の不足しがちな冬の食卓を彩っています。
飛騨市神岡町山之村。 ここでは長い冬に、昔からの保存食「寒干大根」が作られてきました。 皮をむいた大根を2pほどの輪切りにし、大鍋にたっぷりのお湯で30分ほど茹であげ、 串に刺して軒下に干します。期間はおよそ1ケ月。 大根は、氷点下10度を超える夜カチカチに凍り、昼の日差しにより、溶け出し水分が抜けてゆく。この繰り返しで干しあがっていきます。ちょうど、あめ色に仕上がった時、甘みと香りがぐんと増すといいます。
戦前頃までは岩魚などが泳ぐ清流で、昭和30年頃までは生活用水として洗濯をしたり、菜洗いなどにも利用され近隣の町民に欠かせない用水でありました。 現在でも、防火用水、流雪溝、夏場には打ち水などとして利用され、生活に欠かせない大事な用水として快存上人の偉大な恩恵を今も受けているのです。