6月15日(水)古川町公民館
飛騨市公民館講座「ほおば寿司作り」が開かれました。ほおば寿司は岐阜県の郷土食で地域や家庭によって具材が異なり、酢飯の上に具をのせたり、混ぜるタイプがあります。市内の主婦など9人が受講し、高山市国府町の八光苑3代目料理長・北村家光さんが同店特製のほうば寿司の作り方を教えました。
北村さんは具材に酢漬けした鮭の切り身と、高級料理に使われる河ふぐの切り身を持参し「ほおば寿司はアイデアひとつでいろいろ楽しめます。河ふぐは甘みがあり、お寿司にぴったりです」と話していました。このほかミョウガやサヤインゲン、シイタケの煮付け、ヒメタケ、錦糸卵なども用意しました。
最初に北村さんが調理の手本を示し「野菜は下ゆですると水が抜け、味がよく浸み込んで煮崩れしにくくなります」「ご飯は酢と合わせると硬くなりません。酢はすごい調味料ですね」などとポイントやコツを教えていました。受講者は「完成したらすぐに食べられますか」「ほおば寿司は常温でどのくらい持ちますか」などと質問していました。
この後、受講者は2人1組になって「卵の味付けは甘い方がいいですか?」などと相談しながら調理し、皆、思い思いのほおば寿司を作りました。古川町の古里晴美さんは「親が作っていたのを思い出し、40年ぶりに作ってみようと参加しました」、神岡町の田中智枝さんは「我が家はほぐした鮭で五目寿司のように作りますが、本格的なプロの味を覚えたいですね」と。また、古川町の茂住修史さんは「飛騨の食文化の一つとして学んでみたくて参加しました。味は妻に食べてもらって評価してもらいます」と笑顔を見せていました。
なお、この講座は飛騨の郷土食シリーズの一つで、今後は「ほおば餅」や「ぎせい焼き」「ごぼうつかげ」などが予定されています。