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梶田隆章教授のインタビュー

印刷用ページを表示する掲載日:2019年3月18日更新

カミオカラボについて

梶田先生がインタビューをうけている画像2

問: 梶田先生にとって「カミオカラボ」はどのような施設ですか?

我々は長年神岡の地下で研究をしていますが、地下ということもあり、みなさん「どうことをやっているのだろう」と
思いながらもなかなか現場をお見せすることが出来ない状況でしたが、このカミオカラボで、実際どのような研究が行われているかが手に取る様に分かるのではないかと思って期待しています。

問 :どのような方に来ていただきたいですか?

いろいろあります。
もちろん神岡町の方は是非来て頂きたいです。
スーパカミオカンデやKAGRAで行っていることを知ってもらいたいです。
それから、科学に興味のある方にもいろいろなところから来て頂きたいし、
道の駅として利用される方にも立ち寄っていただき、これを機会に科学に興味をもっていただければと思います。

梶田先生がインタビューをうけている画像

問 :カミオカラボでひとつ紹介するとすればどのような展示になりますか?

大型スクリーンでスーパーカミオカンデの内部等を説明してくれるワンダーシップがやはり中心になるかと思っております。

問: 将来にわたってカミオカラボに期待する役割などがあれば教えて下さい。

我々が神岡に来て35年くらいになります。
その間に研究は発展してきていると思いますし、今後も発展すると思います。
そういう研究の発展を随時このカミオカラボで紹介していただければと思います。

問 :ハイパーカミオカンデの今のところの観測開始を予定していますか。

 ハイパーカミオカンデの観測開始は2020年代後半を目指しております。

問 :ハイパーカミオカンデの研究目的を教えてください。

ひとつ絶対やらなければならないのは、やっぱりニュートリノです。
とても重要な素粒子なので、この性質をもっと調べるということをハイパーカミオカンデでは絶対に行う必要があります。
また、様々なニュートリノ観測もありますが、陽子の崩壊についての研究も行っていかないといけないと思っています。

問 :東京大学宇宙線研究所での新たな実験について教えてください。

近未来の神岡の地下での研究についてお話させていただきますと来年の暮れのころに重力波のKAGRAとしては観測運転をはじめようと今、一生懸命がんばっていますのでご期待いただければと思います。
また、ほぼ同じ時期にスーパーカミオカンデの装置を改造して、宇宙で起こった超新星爆発のうち過去の宇宙で起こった超新星爆発を捕らえる装置として新たな観測をしようと計画していますので、スーパーカミオカンデからの新たな研究についてもご期待いただければと思います。

問 :実験を行っている神岡の地で紹介されることについてどう思われますか。

スーパーカミオカンデ等の我々の研究の紹介は各地の科学館で行っていただいていますが、
やはり、実験装置があるその地で紹介できる施設があるのは特別な意味があり、素晴らしいことだと思います。
紹介されている研究がこの神岡で行われていることを見学される方に実感してもらえることがとても重要なことだと思います。

最後に飛騨市民へのメッセージをお願いいたします。

梶田先生の笑顔の画像
はい。われわれが飛騨市にお世話になって、研究をこの地でやり始めてから35年以上経ちますが、このカミオカラボを通して、われわれと飛騨市民の方々の距離が近くなればという風に望んでおります。
このカミオカラボという素晴らしい施設作るということを決断していただいた都竹市長にはお礼を申し上げたいと思います。
また、このカミオカラボを作るにあたって、財源の一部に企業版ふるさと納税を利用しているとお伺いしています。
ご賛同していただいて、企業版ふるさと納税して頂いた企業の方々にもお礼を申し上げたいと思います。

Coverage date:November 11, 2018

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