飛騨ふるさと種蔵村集落MAP No.7 水口の地蔵
印刷用ページを表示する掲載日:2025年2月28日更新
水口の薬師堂
みずくちのやくしどう
この薬師堂は、薬師如来板絵を祀っています。かつて、水口家の側にあったことからこの名が付いています。耳の病気によく効くため、治った人が「耳が通った」と穴の開いた自然石を奉納しました。今も多くの石が堂内左手に残されています。
板絵の由来は、つぎのように伝わっています。水口家の先祖で、奥州(現在の福島県)棚倉から、仁蔵という人がこの地を訪れ、人々に受け入れられて住み着きました。そのとき、薬師如来像を携えてきたのですが、祀ったお堂が焼けて失われてしまいました。その後、ひとりの旅の僧が一夜の宿を求め、その話を聞いて、絵筆をとって薬師如来の像を描いて立ち去りました。旅の僧は狩野派の絵師と伝えられていますが、現在祀られている板絵像がこれとなります。なお、元の堂宇は全焼しましたが、棟札が三枚残っており、それにより、室町時代のものであることが確認できました。棟札は、火災のときにいち早く雪をすくって消火にあたったことで残ったと言われています。
内観
外観
愛知県立芸術大学・青山学院大学学生協同・コミュニティ情報継承研究会
『この活動は「2024年度岐阜県棚田地域水と土保全基金事業(若い力で元気創出ふるさと支援事業)」を活用しています。』