厚生労働省・スポーツ庁が主催する「第13回 健康寿命をのばそう!アワード」が11月29日(金曜日)に開催され、「生活習慣病予防分野」で、従業員や職員、住民に対して、生活習慣病予防の啓発、健康増進のための優れた取組みをしている企業・団体・自治体から計113件の応募を受け、有識者からなる評価委員会による書類選考および表彰式当日のプレゼンテーションの結果、飛騨市が厚生労働大臣最優秀賞に選ばれました。
表彰名 | 企業・団体・自治体名 | 取組タイトル |
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厚生労働大臣 最優秀賞 | 飛騨市役所 |
今日も「まめなかな!」減塩食品・料理の普及活動による食環境整備2019-2024 |
その他の受賞団体等は健康寿命をのばそう!アワード表彰の記事を参照ください<外部リンク>。
今日も「まめなかな!」減塩食品・料理の普及活動による食環境整備2019-2024 ~地元企業での減塩中華そば開発と導入に至るまで~
飛騨市は岐阜県の最北端に位置し、寒冷な気候と海から遠く位置するため、塩蔵文化が発達しています。健康状態については、脳血管疾患や心疾患が死亡や介護の原因疾患として上位を占めており、特定健診の結果では平成30年(2018年)にⅡ度以上高血圧の者の割合が県内42市町村の中でワースト1位となってしまいました。2019年以降は乳幼児から高齢者までの尿中塩分測定をしていますが、塩分の過剰摂取(塩分10gを超える特定健診受診者は2021年に38.6%)の実態が明確になり、減塩は飛騨市にとって健康寿命の延伸のための最重点課題となりました。
飛騨市は、高血圧の方の割合が岐阜県内42市町村の中でワースト1位となってしまいましたが、片や、近隣の下呂市では減塩の取組みが奏功して、同割合は平成28年(2016年)9位であったのが平成30年には35位まで改善しました。同じ食文化を持ちながらの結果を反省し、下呂市を上回る減塩対策を目指して実践してきました。減塩というと、「美味しくない」というイメージが強く、新たな切り口の減塩が必要と考え、日本高血圧学会減塩委員会のアドバイザーであった野村善博氏にご相談したのがきっかけです。
3つの業(小売業:酒店、食料品店、スーパー、調剤薬局など、と飲食業、製造業:製麺)との連携による減塩の食環境整備に取り組みました。減塩の書(シンボルマーク)が取組の推進力です。ソウルフードである中華そばの減塩品は、飛騨市の減塩施策のフラッグシップとしての意味を持ち、ラーメン店でも採用され、ラーメン店では保健センターが2024年5月24日に血圧測定とJSH減塩食品配布を実施しました。たくさんのメディアで取り上げられることにより、市役所等の関係者や連携企業だけでなく住民の関心拡大にも繋がりました。
「令和の書」で著名な飛騨市出身の茂住菁邨氏に「減塩」の書(シンボルマーク)を揮毫いただき、さまざまな販促物や告知チラシに掲出して、減塩推進協力店からも発信しています。
東北大学 大学院医学系研究科名誉教授 客員教授辻一郎評価委員長より講評をいただきました。「健康寿命をのばそう!アワード」ですが今回で13回目となりました。3部門で合計113件の応募がありました。2年前は57件、昨年は84件の応募があり毎年約30件ずつ増えている。今回プレゼンテーションされた6団体は、本年4月より、開始された健康日本21(第三次)の内容を先取りした内容でした。今回ご応募された素晴らしい取り組みを行っていただいた皆さんに感謝の気持ちと敬意を表すとともに、その取り組みが全国に横展開されて国民の健康寿命の延伸と健康格差の縮小が実現すること記念しております」と述べられました。(PRTIMES記事<外部リンク>より抜粋)
飛騨市民の健康課題に、保健センターが取り組んできた成果を発表し、最優秀賞がいただけたことを一同で光栄に感じています。この賞は、市内の小売業、飲食業、製造業の3つの業社の方や、書を書いていただいた茂住様、アドバイザー様のご協力があってこその受賞と思います。今後も減塩をはじめ、市民の皆さまの健康づくりに真摯に取り組んでいきたいと思います。
厚生労働省が行っている、国民の皆さんの健康づくりをサポートするプロジェクトです。
詳細はスマート・ライフ・プロジェクトの記事ページをご覧ください<外部リンク>
国民の生活習慣を改善し、健康寿命をのばすための運動「スマート・ライフ・プロジェクト」の一環として実施し、優れた啓発活動・普及を図ることを目的としたもので今年で13回目を迎えます。
詳細は健康寿命をのばそう!アワードの記事ページをご覧ください<外部リンク>