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お寄せいただいた質問と回答 パート6

印刷用ページを表示する掲載日:2019年8月16日更新

ニュートリノ!サイエンスコミュニケーターの高知尾です。

 

お盆の期間中もたくさんのご質問を頂きました。

それでは行ってみましょう。来館者からの質問と回答パート6です!

(これまでの回答はパート1, パート2, パート3, パート4, パート5をご覧ください)

 

質問1

うちゅうはどこからうちゅうなの?

(ペンネーム あいとさん より)

 

回答

わたしたちが住(す)む地球上(ちきゅうじょう)には空気(くうき)があります。

でも高いところにいくと、この空気が少なくなります。

空気がなくなる高さから、宇宙(うちゅう)はだいたい100km(キロメートル)より上とされています。

名古屋(なごや)から神岡(かみおか)のきょりがおよそ130kmなので、思ったより近いと感じるかもしれませんね。

しかし、これまでに宇宙に行った人間はたった562人(※1)しかいません。

 

質問2

ニュートリノはブラックホールに入るとどうなりますか?

(ペンネーム さわこさん より)

 

回答

ニュートリノはほとんどの「つぶでできたもの」は通り抜けてしまいます。一粒のニュートリノをどうしても止めたい場合は、鉛で作られた1光年以上の厚さの壁が必要です。

ただし、ブラックホールは特別です。ブラックホールの境界より内側に入るとニュートリノはひとつ残らず取り込まれて、二度と出てくることはできないでしょう。

 

質問3

ダークマターって何ですか?

(ペンネーム ママさん より)

 

回答

遠い銀河を観測すると、光では観測できない何かがその銀河の周りに集まっているように見えます。見えると言っても、そのものが見えるわけではなく、周囲の星々がまるで何かがそこにあるかのような動きをしているのです。

この「何か」が「ダークマター」と名付けられて、世界中でその正体を特定しようと研究が続けられています。ダークマターは、真っ暗な星だと考える人もいますし、ニュートリノのような未だ知られていない新しい粒だと考える人もいますが、まだ結論は出ていません。

 

質問4

ニュートリノは太陽以外のところからも飛んでくるのですか?

それらを見分ける方法はあるのですか?

(ペンネーム なし さんより)

 

回答

ニュートリノは太陽、大気、星の爆発などのさまざまな発生源があります。(詳しくは以前の質問をご覧ください。)

スーパーカミオカンデでは、ニュートリノが届いた時刻や方向、速度(エネルギー)などの情報が得られるため、そこから発生源を推測することになります。

例えば、太陽の方向は常に把握できるため、太陽の方向から来たニュートリノであれば太陽が発生源の可能性が高くなりなります。また、大気中で生まれたニュートリノは太陽ニュートリノよりも比較的速度が速い(エネルギーが高い)という特徴があります。

スーパーカミオカンデでは平均的に1日に30個くらいのニュートリノを観測しているので、もし短時間に大量のニュートリノを観測したとなれば、おそらく近隣の宇宙で超新星爆発などのビッグイベントが起きたであろうと推測できます。

100%の確実さで見分けられるわけではありませんが、研究者はさまざまな情報を上手に活用してニュートリノの発生源を特定していくのです。

 

質問5

スーパーカミオカンデの中の水は入れ替えますか?

(ペンネーム はりねずみ さんより)

 

回答

水がチリで汚れていると、ニュートリノによって生じた光が光電子増倍管(光センサー)に届く前に減衰してしまいます。また、微量の放射性物質が混じっているとニュートリノによるものと似たような光が発生し、見分けることが困難になってしまいます。

スーパーカミオカンデではきれいな水を保つために常に循環ろ過しています。これまでは約35日で一巡できるくらいのスピードで循環していましたが、昨年には今後の研究のためにさらに倍の速度で循環できるよう、スーパーカミオカンデの改良工事が行われました(※2)。

 

 

(※1) Jaxaホームページより

http://iss.jaxa.jp/iss_faq/astronaut/astronaut_010.html<外部リンク>

(※2)スーパーカミオカンデホームページより

http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/doc/sk/news/2018/06/skopen02.html<外部リンク>

 

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