10月15日(土曜日) 奥飛騨温泉口駅
鉄道の日(10月14日)と旧神岡鉄道開業の日(昭和59年10月1日)を記念して、気動車「おくひだ1号」の乗車会が飛騨市民限定で開催されました。
出発は旧神岡鉄道の「奥飛騨温泉口駅」で、現在はレールマウンテンバイクを体験できる場所として県内外問わず人気を博している「Gattan Go!!(ガッタンゴー)」の施設となります。
ここから「神岡鉱山前駅」までの約3kmを往復30分、8便運行されました。
運転手の森下伸広さんは11年間旧神岡鉄道で「おくひだ1号」を運転していた方で、現在も車両維持のため週に1度は側線で運転をしているそうです。たくさんの人を乗せて走るのは5年ぶりとのこと。「時速20kmくらいでとにかく安全に運転する」と意気込んでいました。
1便には約25名の市民の方が乗車。昔、旧神岡鉄道「茂住駅」付近に住んでいたという小松恭子さん(80代)は、「茂住駅までは行かないけれど、久しぶりに来てみた。でも実は乗るのは初めて。神岡鉄道ができる頃に古川に引っ越してしまって、でも懐かしい。来て良かった」と語っていました。
家族と友達で来ていた神岡町在住の山本良子さん(30代)は、息子の幹也くん(5歳)が電車好きなので来たとのこと。朝からとても楽しみにしていたそうで、起きて「ワクワクする!」とお祖母さんに語っていたそうです。友達と一緒に外を眺めたり、運転席を覗いたりしていました。
電車は途中の「飛騨神岡駅」で少しの降車時間がありました。参加者の皆さんは普段見られない神岡町の景色と「おくひだ1号」の写真を撮り、残り僅かな乗車時間を楽しんでいました。
「おくひだ1号」の乗車会を開催したNPO法人神岡・町づくりネットワークの田口由加子さんは、今回の企画について「5年前の乗車会で乗れなかった地元の方々の為に、今回は飛騨市民限定にした。地元の子に自分の町を走る電車を好きになってほしい」と思いを述べていました。また、今後について「『ガッタンゴー』は『おくひだ1号』をリスペクトしてできたもの。走れるうちは走らせたい。走らせて色んな人を乗せていきたいので、今後もイベントは続けていきたい。のんびり走らせて、のんびりやれるイベントになれば」と展望を語っていました。