10月26日(水曜日) 古川小学校
怪我をした人に寄り添い、救急車が到着するまで応急手当にあたった古川小学校6年の南詩穏さんと山下瑛琉美さんに対し、飛騨市消防本部が感謝状を贈呈しました。
同本部は、10年ほど前から市内の小中学生を対象に「ジュニア・パラメディック・プロジェクト」を行っています。小学4年生から中学2年生までの5年間、「命の大切さを学ぶ」から「心肺蘇生法を学ぶ」「後輩に救命措置を教える」まで、成長の段階に応じて授業を実施。今回は、その成果が発揮されたことに加え、勇気をもって行動した児童を称えたいと感謝状の贈呈を決めました。同本部の中畑和也消防長が古川小学校を訪れ、「大変勇気があって頼もしい行動に感謝の意を表します」などとあいさつし、2人に感謝状を手渡しました。
2人は、9月28日午後4時ごろ、下校中に古川町若宮1丁目の路上でふらついている50代男性を発見。その後、転倒したのを見て駆け寄り、声をかけたそうです。意識もあいまいで、額からは出血があったため、持っていたハンカチで圧迫止血をするなど応急手当をしました。また、通りかかった大人が呼んだ救急車が到着するまで男性に寄り添っていたそうです。
山下さんは「道路をはさんだ向こう側だったので、声をかけようか迷いましたが、見ないフリはできなかったです」、南さんは「ちょっと怖かったけど、助けずに死んでしまったらどうしようと思って、そばに行きました」と当時の気持ちを説明。山下さんが出してくれたハンカチを、南さんが男性の額にあてて止血をしつづけたそうです。その後、男性の命に別条はありませんでした。
南さんは「とっさに体が動いただけ。後から考えて、すごい事をしてしまったと思いました」、山下さんは「人生の中での経験として、いろいろ学べたことがあったので良かったです」と振り返っていました。