ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 広報ひだ > 縄文時代の遺物「石棒」の講演会が開催されました

縄文時代の遺物「石棒」の講演会が開催されました

印刷用ページを表示する掲載日:2022年11月8日更新

11月3日(木曜日)塩屋公民館

縄文時代に作られた石棒に関する講演会「「かたち」から見た塩屋の石棒」(市教委主催)が開かれました。石棒は男性器を模した祈りのための道具と見られ、これを御神体とする塩屋金清神社遺跡(以下塩屋遺跡)からは1074本が出土しています。

市教委によると、石棒は全国に見られますが、一つの遺跡で見つかった数としては突出しています。しかし、学術的な評価が固まっているとは言い難い状況なので、今回の講演会では全国の石棒と形状などを比較し、その違いから分かる塩屋遺跡で作られた石棒の調査結果を報告しました。講師は中部大学講師・長田友也さんです。

長田さんによると、石棒は子孫繁栄を願ったり、祭祀などに使われたそうですが確かな制作意図は分かっていません。今回の講演会では岩手県や富山県など全国各地で出土した石棒を映像を交えながら紹介し、塩屋遺跡の石棒に迫りました。

同遺跡から出土した石棒は主に近隣で採取できる「塩屋石」と呼ばれる柱状節理からなる石を加工したもので、これが富山県へも運ばれていたこと、また、縄文時代後期になると塩屋遺跡の石棒や石製品は小型になったことから、細身で小型の石棒や石刀が多く出土している関東や東北地方の物を模倣して作ったことが考えられるそうです。

長田さんは「石棒に関しては不明な点が多く、今後も調査を続けたいと思います」と話し、参加者からは「石棒は奥が深いですね」「石棒が全国的に展開していたことを知り、とてもロマンを感じました」といった感想が聞かれました。

市教委では11月を「石棒強化月間」として、今後も「フリースタイルセッション~石棒の円い」(11日)などを計画しています。

講演会の様子(1)

講演会の様子(1)

 

講演会の様子(2)

講演会の様子(2)

 

講演会の様子(3)

講演会の様子(3)

 

講演会の様子(4)

講演会の様子(4)

 

講演会の様子(5)

講演会の様子(5)