3月29日(水曜日)神岡町船津
Ict遠隔監視システムによって運用されるデータセンターが空き家になった古民家を改装し、オープンしました。空き家を活用したデータセンターの整備は全国でも初の取り組みですが、市内では空き家が増え続け、全戸数の7パーセントに当たる730戸にも上るため、新たな空き家対策として注目されています。
このデータセンターは東京都にある研究・実験用機器等を手掛ける(株)松浦製作所の宛木宏之社長の実家を活用したものです。昨年秋から囲炉裏のある居間を改装し、高速演算処理やデジタル動画を始めとするコンテンツ配信・管理など多様なデータ処理を行うサーバーを設置しています。
改装工事は主に床の補強や遮音工事、またサーバーの温度を一定に保つため吹き抜け構造を効果的に活用したり、床下の冷気を取り入れる仕組みを施し、さらに天井近くには換気扇やエアコンなども設置しました。宛木社長によると概ね300~400社のデータ管理が可能で、すでに人材確保や外国人向けのアプリケーションなどを開発する企業が利用されているそうです。
この日は宛木社長らが「お披露目会」を開き、テープカットでオープンを祝いました。飛騨市の森田雄一郎企画部長は「人口減少とともに空き家はますます増えています。データセンターは初めての取り組みですが、こうした輪が広がり、地域の発展につながればありがたい」と祝辞を述べました。