1月15日(月曜日)古川町市街地
浄土真宗の宗祖とされる親鸞聖人の遺徳をしのび、毎年、その命日の前日にあたる1月15日に古川町市街地の円光寺、真宗寺、本光寺の3寺院を参拝する伝統行事「飛騨古川三寺まいり」が行われました。それぞれのお寺では、寄進された大ろうそくに灯がともされ、本堂に集った檀家の皆さんなどを前に読経が行われました。
この日は、時おり雪が激しく降るような寒い一日となりましたが、各寺院の本堂前には年配の人や家族連れなど老若男女の行列ができ、神妙な面持ちで手を合わせていました。
明治・大正期に長野県の製糸工場に働きに出た女性が帰省し、着飾って参拝するようになり、男女の出会いの場にもなっていたことを受け、近年では「縁結び」の行事としてもPRされ、広く知られるようになりました。
まつり広場では大雪像ろうそくの点灯式も行われ、都竹市長や飛騨市観光プロモーション大使の永田薫さん、飛騨市観光協会の渡邉隆会長らが参加。都竹市長は「縁結びといわれますが、御本尊に手を合わせ、自分と向き合う中でご縁が生まれます。静かな気持ちでお参りいただければ」などとあいさつしました。
三寺をつなぐ道には高さ2mほどの大きな雪像ろうそくがずらり。瀬戸川沿いでは多くの人が千本ろうそくの灯に手を合わせたり、良縁成就を願う灯ろうを流すなど、幻想的な雰囲気に包まれていました。まつり広場周辺では門前市も開かれ、にぎわいをみせました。
和装モデルの皆さんも会場に華を添え、大勢の人がカメラを向けました。和装モデルとして参加した大垣市の早野美南さんは「情緒があり、歴史のある街並みが好きなので、着物を着て巡るのが楽しいですし、気分があがります。高山をよく訪れますが、こちらはまた違った情緒があり、タイムスリップしたような気になりますね」と話していました。