3月28日(木曜日) 市役所
飛騨市が今年度新たに始めた長期間にわたる実践型インターンシップに参加した愛知県出身の桜井鈴花さんが、期間中に体験した業務や成果、そこから得られた学びや感想などについての報告会が開かれました。
飛騨市では、職員採用試験への応募者を確保しようと、さまざまな取り組みを行っています。その一環で、毎年インターンシップを行い、希望する人には1週間ほど職場を体験してもらっていました。しかし、20~30歳代の若者の採用や50%ほどある内定辞退率の改善を図るため、学生が市役所に抱いているイメージと実際に行う業務のミスマッチを防ぎ、市役所で働くことの魅力をより広く知ってもらおうと、インターンシップのあり方を見直しました。より実践的に市役所の業務などを体験してもらうため、長期にわたる実践型のインターンシップを企画。その第1号として参加されたのが桜井さんです。
桜井さんには、昨年12月5日から今年3月31日までの約4カ月間、市の会計年度任用職員として働いていただく形で実施しました。期間中は、企画部総合政策課広報プロモーション係で、市に関連する情報の整理や広報用の素材作成、SNSの更新といった通常業務のサポートの他、職員採用に関する業務においてSNSを活用した取り組みなどに深く携わり、研鑽を積まれました。
特に職員採用プロジェクトでは、職場環境や求める人物像、実際に働いている若手職員の日常などを、若者にも分かりやすく効果的に知ってもらえるよう文章をまとめたり、写真などを用いて視覚的に訴えかける資料づくりなどに取り組みました。この日は、それらの業務を体験する中で得た成果や学び、課題などをスライドを用いながら紹介。「地方自治体の職員採用の大変さを痛感するなど、組織の人材採用の一部に関われたことは貴重な経験でした」「リアルな就業体験、何事も楽しみながらやる心持ちの大切さ、自治体の仕事への理解を学ぶことができました」などと振り返りました。受け入れ側からの講評もありました。
都竹市長は「よくやってくれました。短期の取り組みだと時間的な制約があって、単なる『思いつき』の活動と報告で終わってしまいがち。今回は、SNSの活用など若者当事者の目線で採用の分野を開拓してもらい、桜井さんじゃないとできない仕事を、長期インターンシップの中でじっくりやってもらえたと思う」と高く評価しました。
発表を終えた桜井さんは「緊張しましたが、考えていたことは伝えられました。『市役所にとっても私にとっても良い学びがあった』と言われたことが嬉しかったです」と感想を話しました。
桜井さんは今後、任期付きの正職員として引き続き勤務されます。「市民の皆さんが安心して豊かに暮らせるような情報発信や、市外の方にも市のプロモーションを行って広く魅力を知っていただける活動をしていきたいです」と意気込みを話していました。