8月2日(金曜日)飛騨古川まつり会館周辺
岐阜県で開かれた全国高等学校総合文化祭「清流の国ぎふ総文2024」(総文祭)の文芸部門が飛騨市で開かれました。これは全国の高校生による芸術文化活動の祭典で、合わせて22部門が県内各地で行事を繰り広げました。
飛騨市には各都道府県で行われた文芸祭などで優秀な成績を収めた約400人の生徒と教員らが参加しました。「文芸部誌」「散文」「詩」「短歌」「俳句」の5部に分かれ、初日の「文学研修」などで詠んだ俳句や短歌の批評会や、持ち寄った文芸作品の合評会、意見交換を行いました。
「文学研修」は開会式に続き、吉城高校の生徒たちがガイドとなってグループ別に行われました。コースは生徒たちが探究授業YCKプロジェクトの一環で計画。古川市街地を始め、高山の飛騨の里や白川郷へも足を延ばし、飛騨の風土や暮らし、文化を肌で感じてもらいました。
ガイドを務めた生徒たちは「古川の魅力を知っていただけるように準備しました」と、手づくりの資料を一人一人に手渡した後、アニメ『君の名は。』の舞台でもある飛騨市図書館やJR飛騨古川駅、飛騨古川まつり会館、土蔵の白壁が続く瀬戸川べりなどを案内。
道中、アニメに登場したシーンを訪ねたり、大火から寺を守ったと言われる円光寺の「水呼びの亀」などクイズを交えながら解説したり、かつて古川を訪れた金子兜太の俳句が刻まれた石碑や司馬遼太郎の歌碑なども紹介。また、図書館ではみだらし団子や薬草茶を口にしてもらいながら、生徒たちが発案した「図書館カフェ」などのユニークな試みも発表しました。
兵庫県から参加した灘高2年の岩瀬一誠さんは「市民の祭りを誇りに思う気持ちを始め、祭り文化の質が濃いのに驚きました」と、また滋賀県から参加した彦根東高2年の近藤菜々美さんは「祭りの熱量がすごいです!まつり会館で古川祭を見学に訪れた人たちまで引き込んでいる映像を見て圧倒されました。白壁土蔵やコイが泳ぐ瀬戸川など、散策コースもすてきな所がいっぱい。いい所だなと思いました」と笑顔を見せていました。
終了後、ガイドを務めた吉城高1年の稲垣すみれさんは「市内にはほかにも魅力がいっぱいあります。四季折々いろいろな祭りがあるので、遠いかもしれませんが、また来てください」とあいさつしていました。