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旧中村家の「曳家」が公開されました

印刷用ページを表示する掲載日:2024年10月2日更新

9月15日(日曜日)、16日(月曜日)飛騨みやがわ考古民俗館

飛騨みやがわ考古民俗館に展示されている「旧中村家」の曳家(ひきや)が一般公開されました。曳家は建物を修復するため、解体することなく一軒丸ごと移動させる昔ながらの技術です。

旧中村家は町内唯一の入り母屋式合掌造りで、平成3年、旧宮川村洞地区から現在地に移築。明治初期の典型的な農家建築で、同4年、市有形文化財に指定されました。

しかし、移築後約30年が経過して土台の傾きや傷みが目立つようになったため、修復することに。作業は一般的に解体して行われますが、再利用できる木材が少ないため、昔ながらの曳家が採用されました。

家屋の重さは約70トンあり、2日間かけて移動。初日は専門業者が約40メートル先の移動する場所までレールを敷いた後、ワイヤーで引っ張りました。修復工事は雪が降る前にぬかるんだ地盤と基礎を改修して、元の位置に戻されます。

この工事はふるさと納税の使いみちに加えられており、全てふるさと納税で行われています。今回は基礎部分のみで、次回、茅葺きなど屋根を補修する予定です。

この日、市教委学芸員の三好清超さんは見学に訪れた市民らに、修復に至った経緯や工事内容などを解説。「旧中村家は文化財として保護するだけでなく、イベント時には囲炉裏でアユを焼いたり、火を囲んでいにしえを語り合う“イロリング”なども行っています。今後は更なる活用を図り、往時をしのびたいと思います」と話していました。

見学に訪れた地元の主婦(88)は「若い頃、道路の拡張工事をする時に曳家を見たことがありますが、こんなに大きい建物は初めて。人力でよく動かせるものですね」と話していました。

当日の様子

曳家の様子曳家の様子
曳家の様子​​​
曳家の様子
曳家の様子
曳家の様子
曳家の様子
曳家の様子​​