9月28日(土) 古川町市街各地
五穀豊穣や家内安全、商売繁盛などを願って開かれる、古川町の秋を彩る催し「きつね火まつり」が開催され、1万7000人の人出でにぎわいました。「狐の嫁入り」の昔話をモチーフに、実際のカップルがきつねのメークを施して嫁入り行列を行い、古川町市街地を練り歩くもの。今年は過去最多となる17組の応募があり、「花嫁」役を小栗紗代さん、「花婿」役を小栗凌作さんが務められました。
最初に御蔵稲荷神社で、関係者が出席して例祭が執り行われ、小栗さん夫妻も玉串を捧げて拝礼を行いました。その後、2人は同神社からメーン会場である飛騨古川まつり広場まで人力車で巡り、瀬戸川沿いなど市街各所の観光スポットなどで記念撮影に応じました。
夕闇が迫るころ、松明が灯され、嫁入り行列が始まりました。白丁や法被を着たきつねメークの一団がのぼり旗や松明、提灯などを手にまつり広場を出発。行列は、人力車に乗った2人を導きながら各所を練り歩き、再びまつり広場へ。披露宴として「結びの儀」が行われ、三味線や太鼓の演奏、歌や踊りで会場を盛り上げました。
舞台上であいさつに立った凌作さんは「多くの皆さんから温かいお言葉をいただき、胸がいっぱいになりました。あっという間の一日でした」、紗代さんは「古川が第2の故郷となったのも、よさこいチーム『半布里(はぶり)』による古川祭を題材とした作品が原点。このような機会を与えていただき、こうして帰ってくることができて本当に嬉しいです」と話し、謝辞を述べました。
取材にも応じていただき、凌作さんは「たくさんの人がカメラを向けてくださいました。主役という役柄をいただき、不思議な気持ちで、有名人になったみたいな感じ。古川の皆さんから『おめでとう』と温かい声援をもらうなど心が満たされる時間でした」、紗代さんは「春にウェディングフォトの撮影でこちらへうかがった時も、通りかかった方々から『おめでとう』と声をかけていただきましたし、今日も皆さんから『結婚おめでとう』と声をかけていただき、本当に幸せです。古川の皆さんの人柄がほっこりしていて、『帰ってきたな』という感じがします」と感想を話しました。古川町の印象についても「街並みや景観を大事にしておられますし、自然豊かで、立派なお寺もたくさんあり、心落ち着く町で大好きです」などと語っていました。