6月9日(月曜日) 古川町公民館
古川町の青少年健全育成活動の一環として行われている「地区ふれあい集会」の今年度の全体会議が開かれました。
「地区ふれあい集会」は、子どもたちを地域みんなで見守り育む意識を高めたり、そのための知識を学ぼうと行われているもので、今年で30回目を迎えました。今年度のテーマは「大人が変われば子どもも変わる~語り合いから始まる信頼の輪 築こう『地域・家庭』~」。この日は、地域の小中学校の地区委員や子ども会育成会長、区長、民生委員、来賓の皆さんなど約160人が参加しました。
第1部では、飛騨警察署刑事課兼生活安全課長の堀裕一郎さんが、子どもたちが巻き込まれる危険性が高まっているSNSなどを通じた闇バイトや人間関係のトラブル、SNSを利用した投資詐欺、海外からの電話を通じた特殊詐欺などに関して現状や対策などを説明しました。
SNSの危険性として(1)秘匿性が高く、名前も知らない人と簡単に連絡が取れるため、男女問わず連れ去りや性的被害に遭う可能性がある(2)安易な画像投稿によって投稿者の居場所が分かってしまうなど個人情報が流出し、殺人やストーカー被害につながる可能性がある(3)匿名性が高く、安易に生徒同士の悪口や特定の人への陰口、誹謗中傷を行うことで人間関係が悪化したり、いじめや自殺につながる恐れがある(4)SNSで「簡単に稼げる」などの文句に釣られ、送ってしまった身分証明書に記載された個人情報を元に脅され、闇バイトや特殊詐欺に加担させられる恐れがある、などと指摘。親子でなんでも話せるような良好な関係を保ち、スマホやパソコンの使用について制限やルールを決めたり、各機器の機能を使った利用制限を行うことなどの対策をアドバイスしました。
子どもたちの薬物乱用の危険性にもふれ、売人は子どもたちの心の隙をついてくると指摘。「夜中ふらふら出歩いている子、ルールを守らない子たちを狙って声をかけてくる。そういう子を見かけたら温かく見守って指導をしてあげて」と呼びかけました。
オンラインカジノの違法性、自転車事故の際のヘルメット着用の重要性なども具体的に取り上げ、岐阜県警の防犯アプリで地域の安全に関するさまざまな情報を得てほしいと強調。また、海外からの電話を通じた特殊詐欺被害の9割は固定電話が使われていると紹介し、「海外通話が不要な人は、海外からの発信や着信を休止する」「迷惑防止機能付きの電話器やファクス器を利用する」ことなどを勧めました。
最後にあいさつに立った岐阜県青少年育成推進指導員の橋本誠さんは「これから夏休みを迎えると子どもたちは学校を離れ、地域の中にいる時間が増えます。地域の皆さんには、子どもたちをしっかり見守り、過ちのないようにご指導いただきたい」などと呼びかけました。
第2部では、決められた地区ごとに分かれ、分散会が行われました。近年は人口減少や少子高齢化などにより活動が難しくなっている現状をふまえ、今後の取り組みのあり方などについて話し合われました。