6月10日(火)神岡町公民館
里山でのクマの出没が増える初夏を前に、「クマの生態を知り被害対策を考える研修会」が開催されました。神岡会場では23人が参加し、翌日には古川会場でも同様の研修会が開かれました。
研修会ではまず、市林業振興課の職員が県内のクマ被害の状況や出没傾向などを説明。出没は4〜5年周期で大量出没する傾向があり、飛騨地域は県内でも群を抜いて出没件数が多いことが紹介されました。出没情報は、県の『クママップ』のほか、市がメールやLINEで配信する『ほっと知るメール』でも確認できることを説明しました。
続いて、市鳥獣被害対策サポートセンターの原田大輔さんが、クマの生態や遭遇を避けるための心得などを紹介。5〜6月は繁殖期にあたり凶暴になりやすいため、出没の原因となる放任果樹の処分や生ごみ・クマが好む匂いのペンキなどを屋外に放置しないことや、早朝や夕方の一人歩きは控え、熊鈴やラジオ、会話などで人の存在を知らせることなど注意を呼びかけました。
クマに出会ったときの3か条は、「刺激しない・慌てて逃げない・目を逸らさず背中を見せない」。万が一攻撃された場合は、「首・顔・後頭部を守って伏せる」「リュックなどで背中を守る」「身体を返されないよう足を広げる」ことが基本だと説明しました。
最後に、有害鳥獣を誘引する原因となる放任果樹などの伐採にかかる費用の補助制度も紹介しました。
終了後、参加者らはクマの毛皮や撃退スプレーのサンプル、関連書籍の展示に熱心に見入っていました。