6月29日(日曜日)彩り館アートギャラリー
古川町の写真愛好団体「フォトあさぎり」の会員10名が撮影した風景写真20点と、「古川俳句会」と「鴨とひな俳句会」の皆さんがそれらの写真を鑑賞して詠まれた作品20点を展示する「第15回フォトあさぎり五七五写真展」が開催されました。
展示されたのは主に早春の山村風景や植物が中心です。桜の太い幹から可れんな花を咲かせた三品あゆみさんの作品「初桜」には、岩塚久美子さんの「柔らかな 朝日浴びたり 初桜」という俳句をセットにして展示。
作品展を訪れた古川町の田中博さんは「枝でなく、古木の幹からまっ先に顔を出した可れんな花に桜の生命力を感じました」と話されました。
また、水面に散った花びらを切り取った畑中茂さんの「散花」には堤惠美子さんの「告げられぬ 想いの行くえ 花筏」という句が添えられ、高山市から鑑賞に訪れた渡辺恵子さんは「情感豊かに詠まれた花筏の句に胸を打たれました。写真が添えられると、とても印象深い作品として心にのこります」と。
会場には市文化協会長の小枝憲一さんも訪れ、親子のように顔を出している睡蓮の作品を前に「育つ子ども温かく見守る母親の愛を感じるすばらしい作品」と目を細め、「ジャンルの異なる団体がコラボし、会員相互が技術を高め合い、さらに互いの魅力を高め合うすばらしい作品展です」と話されました。
フォトあさぎりの舩坂正則会長は「俳句と写真が互いに作品を盛り立て、それぞれの味付けとなり、作品の良さがより一層引き立つ作品展としてお陰様で好評を呼び、新しいカタチの作品展として定着しました。今後も俳句会の皆さんと親ぼくを深め、趣向を凝らした展示会にしていきたい」と抱負を述べられました。
なお、「鴨とひな俳句会」で長年会員の指導に当たられた古川町の鴨宮光江さんが今年4月、惜しまれつつ逝去されました。本展では昨年、めでたく100歳を迎えられた鴨宮さんの長寿を祝う会員の句も披露され、これまでの功績を偲びました。