7月5日、6日(土、日)古川町郷土民芸会館
神岡町出身で女子美術大学名誉教授の上葛明広さんの水彩画教室「水彩画を楽しもう!」が開かれ、初心者から経験者まで市民ら19人が参加しました。教室は昨年も開かれましたが「じっくり制作に取り組みたい」という参加者の要望に応え、今年は2日間にわたって行われました。
モチーフは果物、花と花びん、ワイングラスなどをセッティングし、背景にドレープが印象的な白い布を飾り付けました。
初日は、仕上がりがきれいになるワトソン紙を用いて下絵を描きました。上葛さんは「構図は十分時間をかけて」「鉛筆は濃さの違うものを3本以上用意して、太い線や細い線など線を引く楽しさを実感してほしい」「デッサンはモチーフをそのまま写さず、好きな物や不要な物を選んで描いてみてください」などとアドバイス。
2日目は絵の具の使い方や色と色との組み合わせ方など、ベテランならではのテクニックを指導。「ワトソン紙にはあらかじめ水を塗ってから色を乗せると、単調な作品にならず質感が出ます」「画面の端を塗らない人が多いが、四隅を意識すると画面が浮かび上がり、印象的な作品になります」「同じ緑でも塗り重ねると質感のある色になります。緑に少し赤を入れても緑色です」などと一人ひとりにアドバイスしました。
受講した古川中1年の谷口紗衣さんは「キャラクターを描くのが好きですが、水彩画に興味が湧いて参加しました。家の周りの風景を描きたいです」。また、河合町の政井綾子さんは「学生の頃から絵が好きです。描く機会がありませんでしたが、これを機会に始めてみようかと思います」と話しました。また、古川町の嶋田伸一さんは「絵は集中し無心になれます。長く続けられそうな趣味ができました」と笑顔を見せていました。
教室の最後には完成した作品をイーゼルに並べ、皆で鑑賞。上原さんは「色を工夫するなど、怖がらずに今『いいな』と思うことは試してみて」「普段、気になる景色を見つけたら、まず手を動かして風景クロッキーを描く習慣をつけてください」と話していました。