9月8日(月曜日)飛騨みやがわ考古民俗館
飛騨みやがわ考古民俗館にある築150年の茅葺き民家「旧中村家」の第1期工事が完了しました。この工事は民家をそのまま移動させる曳家(ひきや)を行った後、地盤改良や腐食した基礎部材の修復などを行いました。
修復事業は令和2年度から市ふるさと納税の使途メニューの一つとして寄付を募り、昨年度までに約6000万円が寄せられ、工事を実施しました。市では第1期工事に続いて茅葺き屋根の葺き替えなどを計画しているため、引き続き寄付を呼び掛けています。
この日は報道関係者を招き、市教委の三好清超学芸員がこれまでに行った工事と、引きつづき修復が必要な工事、今後の展望などを紹介。三好さんは客間の大きくて美しい梁(はり)を指し示し「居間や台所に比べて客間は豪華で丁寧な造りです。ホオノキやケンポナシなどいろいろな広葉樹が使われています」などと話しました。
また、第1期工事では地盤の改良や、鉄材を水平に渡して傾いた家屋を補強した点、腐った床材を張り替えたことなどを解説した後、「息を吹き返した建物で、囲炉裏を生かしたイベントなどを通じて子どもや若い人たちにも集まっていただき、往時の暮らしぶりをしのびたい」と展望を話しました。


