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神岡中学校生徒が探Q学習の経験を活かし高齢者宅のごみ出しサポーターに取り組んでいます

印刷用ページを表示する掲載日:2025年11月27日更新

11月14日(金曜日) 神岡中学校付近

神岡中3年生の4人(田家陵雅さん、下裏響己さん、鈴木莉央さん、中家源二さん)は探Q学習で福祉チームを結成しています。「人と関わり笑顔を生み出す仕事につきたい」、「将来介護の分野で働きたい」、「おじいちゃんおばあちゃんにお世話になったから、恩返ししたい」というような思いを持っています。

市地域包括ケア課の田中かおりさんがチームのアドバイザーとなり、今年の4月から、日々探Q学習に取り組んできました。

夏休み中には、ものわすれ相談窓口「オレンジ相談なないろ」に出かけ、相談支援員の工藤佳子さんの指導を受けながら、施設を利用している皆さんからお年寄りと接する時に気をつけることを教えていただいたり、ゲームでお年寄りと交流したりしました。

そこで学んだことを実践しようと、8月22日(金曜日)には、「まごの手デイサービス」に出かけ、利用者の方とゲームで交流しました。事前に考えてきた遊びをするだけでなく、お年寄りの様子を見ながらルールを変えたり、傍に行き膝をついて説明したりといった工夫をしたことで、利用者の方と楽しく活動することができました。

9月2日(金曜日)には、加齢による身体的な変化を学ぶため、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を用いたVR(バーチャル・リアリティ)による高齢者疑似体験を行いました。従来の高齢者体験グッズでは体験できる障害の種類や程度が決まっていましたが、VRではさまざまな状態を体験することができ、実感を伴った理解に結びつきました。

10月4日(土曜日)には、学んだことを発揮し、神岡中2年生を対象とした認知症サポーター養成講座に参加し、田中さん、工藤さんとともに講師を務めました。

探究を進める中で、生徒は今年度から飛騨市が進める『地域助け隊ごみ出しサポーター』の募集を知りました。これは可燃ごみや資源ごみを指定のごみステーションまで運ぶことが困難な世帯のごみ出しを支援するものです。学校周辺の一人暮らしの高齢者2世帯から、支援要請の申し出があったことを聞いた生徒たちは「僕たちにできることなら、喜んで」と協力を快諾しました。現在、週2回の登校時、2人ずつ2チームに分かれ、通学路を遠回りしながらも「おばあちゃん。ごみ持っていくね」と、玄関で声をかけ、玄関口などに出されたごみ袋を、地区のごみステーションまで運んでいます。11月14日(金曜日)には、独りで住んでいる90代の女性宅に「おはようございます」と田家陵雅さん、中家源二さんが訪問しました。「ありがとう。今日もお願いします」とゴミ袋を手渡されると「はい。分かりました。ちゃんと運んでおきます」と答えて女性宅を後にしました。100m程先のごみステーションに着くと、手慣れた様子で扉を開け、ごみを入れると、学校へ向かいました。

ごみを預けた90代の女性は「ひ孫みたいで、とってもかわいい生徒さんたち。本当に助かっています。外に出るときに手押し車は欠かせなくて・・・。この先、冬は特に大変で、ありがたいことです。それに、生徒さんの声を聞くと元気が出るんです」と話しました。

生徒は「探Q学習で勉強したことを活かして『地域のために何ができるのか』と考えていました。僕たちにできることならとごみ出しを引き受けました」、「将来、人を助ける仕事がしたいと思っている。ちょっとしたことでも役に立てていることが嬉しい」「今日も、お年寄りの声が聞けて良かった」と話しました。4人の生徒は、遠回りしながらも3月の卒業まで継続すると力強く語りました。

当日の様子

神岡中学校生徒が探Q学習の経験を活かし高齢者宅のごみ出しサポーターに取り組んでいます
神岡中学校生徒が探Q学習の経験を活かし高齢者宅のごみ出しサポーターに取り組んでいます
神岡中学校生徒が探Q学習の経験を活かし高齢者宅のごみ出しサポーターに取り組んでいます
神岡中学校生徒が探Q学習の経験を活かし高齢者宅のごみ出しサポーターに取り組んでいます