12月6日(土曜日)飛騨市美術館
ベルリン国際映画祭など内外のコンペティションで高い評価を得ている古川町出身の映像作家・泉原昭人さん(東京都・61)の原画や短編アニメを展示する企画展「スタジオ マンゴスチンの世界」が市美術館で始まりました。
泉原さんは吉城高を卒業後、東京の美術専門学校で現代美術を学び、その後独学でイラストやグラフィックデザインを習得。96年に版画家の溝上幾久子さんと短編アニメを制作するスタジオ マンゴスチンを設立しました。
本展ではアニメの原画やキャラクターを描いたイラストなど、繊細な筆致で描かれた感性豊かな作品約60点を展示。多くの作品が世界三大映画祭の一つ「ベルリン国際映画祭」や国内最大の「札幌国際短編映像祭」などで上映され、受賞を重ねています。
作品の一つ『赤い森の歌』(2008年制作)は自然と共生する理想の姿を象徴的に表したもので、ベルリン国際映画祭で招待上映されました。泉原さんは多くの作品で、自然と人との共生や環境問題を訴え、2023年に制作した『カワウソ』では日本の経済成長期から福島原発事故までを背景に絶滅したニホンカワウソを犠牲の象徴として描き、注目されました。
また、会場では地元の小学生たちが描いた「100羽の鳥プロジェクト」も行っています。これはたくさんの鳥の絵をアニメ化して動きを加え、まるで大空を飛び回っているように館内の壁面に投影したものです。
泉原さんは「私は子どもたちの描く絵に強くひきつけられます。それは、子どもたちの作品に想像力の可能性を見るからです。その絵に私が少し“動き”を加えるだけで、子どもたちの想像力は無限に広がります。密度の濃い作品であり、イベントですのでぜひ足を運んでいただけたらと思います」と。
会場には海外から訪れたアニメファンの姿も見られ、ハワイから美術館巡りに訪れた夫妻は「ファンタジーな作品が大好き。とてもすてきです。子ども心をよみがえらせてくれます」と笑顔で話してみえました。
作品展は来年2月1日(日曜日)まで。開館9時00分~17時00分(入館16時30分)、月曜休館ですが、祝日の場合は翌平日が休み。入館料は一般200円、高校生以下無料。なお、家族ミュージアムの日の第3日曜は無料開放されます。
■来年1月18日(日曜日)には市文化交流センターでスタジオ マンゴスチン制作の「短編アニメーション上映会」も開催。上映会は10時と14時から行われ、泉原さんによる解説もあります。飛騨市美術館で受け付けていますが、ホームページから予約もできます。定員100人。無料。