12月22日(月曜日) 市役所
飛騨市内の豊かな生態系の機能が十分に発揮され、さまざまな種が共存できるような森づくりを通して、地域経済と環境保全とが両立できる森林管理を進めようと、飛騨市では独自の「森林づくり構想」の策定を進めています。
今回、そうした取り組みや成果について広く知ってもらおうと2回目となる「飛騨市森林づくり構想策定セミナー」が開催されました。この日は「飛騨市の森が生み出す水の循環~気候・植生・土壌・地質~」をテーマに、岐阜大学応用生物科学部の大西健夫さんが講義を実施。市民や飛騨市森林づくり検討委員会のメンバーなど約30人が参加しました。
大西さんは令和3年度から飛騨市と共同で、市内の河川の水、森林や田んぼなどの土壌について調査や分析、研究を行っています。今回は、さまざまなデータを示しながら成果や知見を報告しました。
飛騨市の降水パターンは、降雪により冬に降水量が多くなる日本海側と、夏に雨が多くなる太平洋側との中間的な特徴を持っていること、年間を通じて河川の流量が安定していることなどを紹介しました。また、スギ・ヒノキ人工林と落葉広葉樹林では地表面の積雪量が違うため土壌への浸水量にも差があり、それが周辺の河川や地下水の水温にも影響していると説明。質問に答える形で「地下水には水温調節の機能があるため周辺の大気を冷やす効果があるかもしれない」などと話しました。
受講した神岡町の影山節子さんは「スギなどが植林されたところと広葉樹のところでは、地表面や土壌への降水による流量に違いがあり、それが流出する河川の水温にまで響くこと、サンショウウオ系の産卵など生態系にまで影響し、単純に森だけじゃなく地球全体にまで影響することが分かり、もっと大事に考えていかなければいけないなと感じました。森づくりにも、そうした細かなところまで科学的な根拠が影響するということに驚きました」と感想を話していました。




