6月23日(火曜日) 黒内果樹園、飛騨市役所
飛騨市内でツキノワグマ対策の先端技術に関する現場視察や最新の熊対策グッズを一堂に集めた展示会が開催され、県や県内自治体職員など約100名が参加しました。
全国各地でツキノワグマの目撃情報が相次いで報告されていますが、市街地や集落への出没を防ぎ、クマから適切に身を守ることで人身被害を防止するため、岐阜県が自治体職員を対象に今年度春からの取り組んでいる施策の一環として初めて開催しました。
午前中は、黒内果樹園に実証実験用として設置されているAIを活用したクマ追い払いシステム「AIBeS」を視察しました。このシステムは、機器に取り付けられた自動撮影カメラがクマと判定した場合にクマスプレーを自動噴射します。AIがクマと人とを高精度に識別できるため、人に誤って噴射することも防止できるとのことです。
実証研究を行っている岐阜大学の森部絢嗣淳教授は「ツキノワグマのほかにもシカやサル、イノシシも認識可能です。AIによる認識をもとにシステムを作動させることに意義があり、クマスプレーに限らず、シャッターを閉じる、ドローンを飛ばすなど応用も考えられます」と説明しました。
午後からは、全国から集まった9社のクマ対策最新機器の展示が行われ、県や自治体の職員に機器の説明が行われました。市内に事業所のある株式会社ジェイウィンは、1キログラムの唐辛子から抽出したカプサイシンを用いたクマスプレーやシールドなど、クマから身を守るための装備を展示していました。
そのほか、距離に応じてクマを威嚇する音を出す機器、クマ出没情報を住民も登録して共有できるアプリ、ドローンを用いたクマを追い払う機器、柵の電圧を遠隔地でも確認できる装置、クマから身を守る防護服やクマを追い払うクマランチャーといった最新グッズが、県内だけでなく北海道や東北、愛媛からも集まりました。
出展していた企業の担当者は「それぞれの道具に特性があり、ひとつの装備だけですべてのクマから身を守るのは難しいため、装備や機器の特性を踏まえ必要に応じて組み合わせることで身の安全を守って欲しいです」と話しました。