8月8日(土曜日)~11日(火曜日)古川郷土民芸館
現代造形表現作家フォーラム代表・中垣克久さん(東京都=飛騨市出身)と同会員・宮江里実さん(飛騨市)が講師を務める「造形美術教室」が古川郷土民芸館工房で開かれ、初心者から経験者まで11人が彫刻や造形アートを楽しみました。
中垣さんは表現の自由を掲げ、主に政治や社会問題に関するメッセージを込めた作品に取り組む造形作家です。飛騨市美術館の名誉館長を務め、美術館のシンボルになっているミュージシャンをモチーフにした彫刻でも知られています。
教室は4日間にわたり、初日は古川町の坂部瞳さんをモデルにデッサンを体験。中垣さんは「筆を持つ腕を伸ばして、体全体で描くと魂が入った作品になります」などとアドバイス。この後、石こうで塑像制作に挑戦しました。
参加者の中にはアーティストビザで中国から訪れ、芸術大学の大学院を卒業したベテラン、木工やクラフト作家、漢詩文研究家でもある書家、趣味でアートを楽しんでいる会社員などさまざま。木枝や樹皮、古材、布、ドライフラワーなど石こう以外の素材も用いて、ハンマーやドリル、グラインダーなどを手にしている方もみえました。
中垣さんの教室に参加するのは5回目という高山市の山本順子さんは今回、彫刻から離れて造形アートにチャレンジ。海の生物に悪影響を及ぼすマイクロプラスチックの問題を取り上げ、食品などが入っていたプラゴミを飾り付けた作品に、ガスバーナーの火を当てたユニークな作品を手掛けていました。
完成後は中垣さんによる講評があり「わずか3、4日でこれだけの作品をつくり上げ、どれもすばらしい。すべてを完ぺきに表すと、見る人の心が入る余地がありません。『見る人がどう感じるか』くらいがちょうどよいのです。皆さんの作品にはリアリティーがあるので、今後、デッサン力とリアリティーを合わせていけばさらにすばらしくなります」と。
また、山本さんの作品に関しては「お店でそろえることができる素材に依存しようとせず、身の回りにあるものを使い、自由な発想で作っている点がすばらしい。環境が破壊されない世界を願うすばらしい『告発アート』です」と評価していました。





