8月29日(土曜日) 飛騨みやがわ考古民俗館
飛騨市民カレッジ「やぼわんと行く おれたちのバッグヤードツアー!in宮川」が飛騨みやがわ考古民俗館で開かれました。「やぼわん」は東京都国立市にある「くにたち郷土文化館」の広報キャラクターの愛称です。
今回の講座は同文化館とのコラボ企画で、ふだん滅多に入ることができない同民俗館のバックヤード(収蔵庫)を学芸員の安齋順子さんと爲國翠子さんが訪れ、市教委の保谷里歩学芸員がお二人と市民カレッジ受講者13人を案内。
収蔵庫には旧宮川村の住民から寄せられた民具など、約5万6千点の資料が保管されています。保谷さんはそれらの資料について「市民にとって当たり前の物でも、外から見ると当たり前ではない物もあります」などと話しながら、使い方の違いや保管方法などを解説しました。
安齋さんは民具がずらりと保管されている棚を眺めて「鍋が多いですね」と尋ねると、保谷さんは「飛騨は土間が広くて囲炉裏端で作業することが多かったので、鍋はよく使いました」と。また、餅つきの道具としてワラをたたく槌(つち)のような物を見つけた参加者には「硬くなった餅を柔らかくする時に使いました」と教えていました。
中でも、壁にずらりと立て掛けられた木製のヘラのような道具が関心を集めました。これは、国の重要有形民俗文化財にも指定されている雪かき用のバンバです。保谷さんは「ほかにもいろいろな使い方があり、玄関先に立てかけて節分の鬼除けにも使われました」などと紹介していました。また、流水を利用してソバなど穀物の実を搗(つ)いて粉にする“搗き屋”の唐臼も展示されていますが、安齋さんは「これは珍しい。貴重です」と目を見張っていました。
このほか漁や狩猟に用いられた道具、ウサギなど獲物の骨を砕いた“骨たたき台”も参加者の関心を呼んでいました。安齋さんは「廃棄されずに大切に保管され、後世に残そうという皆さんの思いはすばらしい」と話していました。
続いて飛騨みやがわ考古民俗館と交流が始まるきっかけの一つにもなった石棒について爲國さんが解説。くにたち郷土文化館には無傷で見つかった巨大な石棒がありますが、これは日本で初めて文化財に指定されたものです。爲國さんと保谷さんは石棒などの貴重な考古資料に関する発掘調査や、保存の仕方などについても紹介しました。
