10月17日(木曜日) 飛騨古川まつり広場周辺
古川町市街地の夜間照明を見直すワークショップ「夜間照明実験~みんなで理想的な照明を考えよう~」が、飛騨古川まつり広場や瀬戸川沿いなどで開催されました。
飛騨市では古川町市街地について、市民の皆さんが誇りに思い、観光客の皆さんにも喜んでいただけるような夜間景観の整備を進めています。「瀬戸川下流・まつり広場の夜間景観基本計画」策定に向け、長崎市や京都市をはじめ日本全国や世界各地の都市照明に携わる(株)ライティング・プランナーズ・アソシエーツの照明デザイナー、木村光さんらを招き、照明効果について現地で実験をしながら、市民の皆さんと一緒に理想的な照明を考えようと実施したものです。
当日は、市民や気多若宮神社の関係者、市職員など約20人が参加しました。木村さんは「古川町の文化や祭りは市民の手で守られてきたからこそ、今の明かり、今のまちの暮らしや文化がある。そうした魅力的なものを次の形として残していくには、行政と住民が一体となって、夜のまちの明かりを考えていく必要があるのでは」と取り組みの方向性を指摘。まぶしさを抑えた適切な照明で夜のまちの魅力を向上させたり、ポイントを押さえた照明によって視線の先にある建物や樹木を照らして連続性を作り、歩きたくなるように回遊性を高める照明などを目指したいと話しました。
この日は、瀬戸川沿いの歩道や白壁のある風景、大イチョウ、まつり広場の御旅所など3ヵ所で実験を行いました。それぞれの場所に設置してある照明にフィルターを加えたり、新たに照明を加えながら色や明るさ、角度などを調整し、どの照明が良いかなどを検討。木村さんは「今ある明かりがまぶしすぎて足元が暗く見えたりします。逆に明るさを落とすなど、引き算で考えると良いのでは」「まちのストーリー作りの1つとして照明を考えては」などとアドバイスしました。
参加者からは「夜は見るものがないので、インバウンド客は足早に歩いている」「写真で魅力を拡散してもらうため、素敵に撮影できる仕組みも必要では」などの意見が出されました。参加した古川町の亀山勉さんは「地元の人は夜に歩く習慣はあまりないですし、よそから来た人は夜、何も無いところを歩くのは怖い。昼のままの状態で見せるのではなく、夜の雰囲気が分かるような何かが必要では」と話していました。