6月22日(日曜日)宮川下流域
海の生態系や漁業に悪影響を及ぼす海洋プラスチックごみ。その重点モデル区域に指定されている富山湾につながる宮川河川敷(宮川町桑野地区)で「河川清掃活動」が行われました。
この日、市内中高生や市内スポーツ少年団の皆さんとヒダスケを通して市内外からボランティア46人が参加し、火バサミや棒を手に石のすき間に入り込んだレジ袋やプラスチック製品など1時間ほどかけて回収しました。
主催した市環境課によると、海洋プラスチックはその8割が内陸から流れ出たもので、世界中の海を漂い、生態系や生活環境、漁業などに悪影響をもたらします。特に5mm以下のマイクロプラスチックは魚類が餌と間違いやすく、生態系に大きな影響を及ぼします。
同課の川上弘樹さんは作業に先立ち「この活動は地域清掃にとどまらず、この先、富山湾へ流れ着く可能性のあるゴミを減らすもので、生態系や環境保全のために行います」とあいさつ。
作業終了後にはボロボロになったプラスチック製品を示し、「これが海に流れ着くとマイクロプラスチックとなって海を漂い、環境に悪影響を及ぼします。市は定期的にパトロールを行い、不法投棄に目を光らせていますが、ポイ捨ても不法投棄です。気を付けてください」と話しました。
回収したごみは全部で約80kgにもなり、ペットボトルとプラスチック類、空き缶などの金属、可燃ごみなど、中には長さ1m以上もある金属の足場板も見られました。
飛騨神岡高校3年生の田腰千恵さんは「ボランティアに関心があり、若い内にいろいろ経験したくて参加しました。活動の最終年だったせいか、思ったよりきれいでした」と話しました。
また、(株)飛州コンサルタントの社会貢献活動で訪れた永瀬秀一さんと田島希美さんは「これまでの活動の成果でしょうか、ゴミは意外と少なかった気がします。海釣りが好きで富山湾によく出掛けますが、河口や浜辺にゴミが多いのも、参加したきっかけです」などと話していました。
親子で参加した神岡町の林下里依さんは「ボランティアに関わってみたく、子どもたちも楽しそうにゴミを探していました。大好きなアユもいただいて皆、喜んでいます」と笑顔を見せていました。
終了後、参加者には特産の「飛騨清流みやがわ鮎」が振る舞われ、舌鼓を打っていました。