7月13日(日曜日)古川町市街地
飛騨市では『飛騨古川タウントレイル3』の作成に向けて、新潟大工学部都市計画研究室の学生らと町並み調査を進めています。今回は地域住民の目線も内容に盛り込もうと、大学生やまちづくり行政担当者のほか、公募による住民8人が加わり、調査が行われました。
『飛騨古川タウントレイル』は地域住民や観光客に古川の町並みの魅力とまちづくりについて知ってもらおうと企画されたもので、平成5年に「町並み」、同18年には「伝統建築技術」をテーマに作成されました。今回は昭和61年に調査を初めて40年が経過したことから、これまでの町並みの変化や令和の町並みをどうするかという観点から作成することになりました。
この日、参加者は先ごろ同大学の学生たちが作成した素案を手に街を歩き、町並みを総点検し、気付いたことを話し合いました。
この結果、参加者たちはいまだに町づくりの“そうば”がしっかりと守られている点を指摘。その一例として、新しい住居の3階部分のみセットバックし、歩行者から見た町並みの連続性を保つ工夫、また特殊な形状にして祭り屋台の邪魔にならない街灯などが学生たちから紹介されました。
また、住民からは手づくりの側溝を覆う木製の蓋(ふた)、住宅に見られるエアコンの室外機や電力メーターを覆い隠す木製ケースなどが示され「街を良くする“そうば”の現れです」といった声が聞かれました。このほか「最近、土蔵の見える家が増え、これもセールスポイントになりますので今後、重点的に研究したい」といった声も聞かれました。
最後に同大学研究室の松井大輔准教授は「調査から3年目を迎え、やりたいことが増えてきて第3弾を作ることになりました。本年度末には刊行しますが、皆さんの町を良くする活動ですので、たくさん意見を聞かせてください」とあいさつされました。