7月27日(日曜日)宮川町巣之内地内
飛騨市ふるさと納税の体験型返礼品人気シリーズの「おっちゃんレンタル~室田名人の鮎釣り体験」が開催されました。
おっちゃんレンタルは飛騨市の名人や達人の技を伝授してもらいながら、飛騨市ならでは体験ができるふるさと納税返礼品です。8年前に宮川町に移住した京都出身の室田正名人(76)は自ら編み出したスパイラル釣法で全国の名だたるトーナメントを総ナメにし、鮎釣り界のレジェントとして釣り人の間で親しまれています。
この体験は8月17日までの日曜に計4回開かれます。初回のこの日は東海地方を中心に埼玉県や神奈川県などから家族連れら15人が参加し、室田名人とお弟子さん4人が講師を務めました。
宮川下流漁協で行われた開会式では都竹市長がふるさと納税による寄付に対する感謝を述べた後、室田名人や宮川ならではの活きのいい宮川の鮎について紹介。「この美しい緑と澄んだ水の中で、室田名人との楽しい1日を過ごしてください」とあいさつしました。
この後、参加者は名人お勧めのスポットへ移動し、グループに分かれて釣り座を構え、講師からオトリ鮎や仕掛けの作り方、オトリ鮎の泳がせ方と竿さばきなどの手ほどきを受けました。中には、スマートフォンを取り出して仕掛けやオトリ鮎をセットする講師の早業を記録する人の姿も見られました。
この日は晴天続きでやや渇水のためか、なかなか竿が曲がりません。室田名人はそれぞれのグループを回りながら「アユが居ついてる石が仰山あるんやけどなあ。大きい石の裏で休憩してんやろなぁ」「竿をにぎる格好はできてまっせー。竿は上に寝かせて。そのままそのまま」と名調子ぶりを発揮。参加者も笑顔でじっと竿を握り、アタリを待ちました。
そして日が高くなり、水温が上がり始めると、鮎も活性化し、水面にはねる姿も。参加者の竿も徐々に曲がり始めました。
名古屋から訪れたいずれも初心者の加納広明さんと幸代さん、中学2年の幸起さんは次々と竿を曲げ、笑顔を見せていました。傍らに居た室田名人の竿にもすぐにヒット。広明さんから「今釣れたのはなぜですか?」という質問に「自然体です」のひと言。「さあ、養殖から天然に変わった。よう釣れるで~」の声に反応するかのように幸起さんの竿には2匹目がヒットしました。
幸起さんは「釣れるまで10分間、『釣れろー』とひたすら念じていたら、突然、すごい力で竿を持っていかれました。あきらめかけていたので、とてもうれしいです」と。
また、鎌倉市から訪れた米村義宏さんは「ネットで飛騨の鮎のことを知り、一度食べてみたかった。最初はウグイが掛かってガッカリでしたが、すぐにアユが掛かり満足しました。今日は教室の後も1日竿を出して、10匹目標にがんばります。アユ釣り教室は探してもなかなかないので、ありがたいです」と笑顔を見せていました。
レッスン後、参加者全員に室田名人から「弟子認定証」が贈られ、炭火で焼いたあばれ鮎の塩焼きで舌鼓を打ちました。