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「杉崎廃寺跡」をテーマに現地見学会や講演会など

印刷用ページを表示する掲載日:2025年8月14日更新

8月10日(日曜日) 杉崎廃寺跡、杉崎センター

古川町杉崎の県指定史跡「杉崎廃寺跡」について地元の皆さんに理解を深めてもらおうと現地説明会や講演会、展示、ワークショップが開かれました。

杉崎廃寺跡は約1300年前に建てられた寺院の遺跡。中門・金堂・塔・講堂・鐘楼などを有し、屋根が檜皮葺で敷地内に玉石が敷かれていたことなどが分かっています。金堂の礎石などは当時のものがそのまま残り、全国的にも珍しい郡符木簡が県内で初めて発見されるなど飛騨を代表する遺跡です。

現地説明会には古川西小児童10人を含む住民34人や愛好家など計40人が参加しました。三好清超学芸員は調査・研究の成果を説明し、全国でも最小クラスの古代の寺院だったと考えられると指摘。「修行や祈りの場を中心に、生活の場や倉庫もあったと考えられます。それは奈良や京都以外にはあまりなく、とても珍しいことで、ここの価値をすごく高めています」などと力説しました。

古川西小4年の岩佐楓那さんは「分かりやすかったです。杉崎廃寺が飛騨の中でもとても大事にされているんだと分かりました」、同じく硲凜乃さんは「最初は杉崎廃寺って何?と思っていたけど、話を聞いてよく分かりました」と話していました。

講演会では、文化庁文化財第二課埋蔵文化財部門主任文化財調査官の近江俊秀さんが「杉崎廃寺の魅力」の演題で話しました。調査・研究の成果や考察などを説明し、保存状態が極めて良いことや、飛騨の匠を通じた中央とのつながりが色濃く見られ、当時の最先端の建築・造営技術を知ることができる貴重な遺跡だと紹介。発掘当初は、檜皮葺だったことや規模が小さいことから、国はその価値を一段低く見ていたが、近年は評価の在り方が変わり、価値が高まっていると説明しました。同地区の齋藤健さんは「地元に素晴らしい宝があると再認識できました」と感想を話しました。

出土した木簡にちなみ飛騨産の広葉樹の端材に筆で好きな言葉などを書いて木簡を作るワークショップや、発掘された高盤などの仏具、木簡のレプリカの展示などもあり、盛りだくさんの内容でした。

当日の様子

「杉崎廃寺跡」をテーマに現地見学会や講演会など
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