9月2日(火曜日) 古川小学校
地域の子どもたちにも認知症について正しく理解してもらい、見守りの輪に加わってもらおうと、古川小学校の4年生児童68人を対象に「認知症サポーター養成講座」が開かれました。
認知症サポーターとは、認知症について正しく理解し、認知症の人やその家族を自分のできる範囲で手助けできる人のこと。認知症になっても安心して暮らせる地域を目指し、飛騨市認知症キャラバンメイトの皆さんが市内各地で養成講座を行っています。この日は4人のキャラバンメイトが同校を訪れました。
前半は、ものわすれ相談窓口「オレンジの森」の下堂前利子さんが、年を取ると認知症にかかりやすくなることや、記憶の仕組み、認知症の症状などを紹介しました。年を取ると「記憶の壺」に情報が入りづらくなったり、認知症になるとせっかく「記憶の壺」に入れた情報がもれてしまうなどと、寸劇を交えながら分かりやすく説明。「認知症になると日付や場所、身近な人が分からなくなり、いつも不安なので優しく接して」と呼びかけました。
また、不安やうつ、暴力などの認知症の症状は適切な対応や助けがあれば改善する可能性もあると紹介。「声をかける時は一人で前方から」「穏やかに優しく、はっきりした話し方で」「相手の言葉にしっかり耳を傾け、ゆっくり対応する」など、接し方を具体的にアドバイスしました。
後半は、困っている認知症の人に声かけをするワークショップも行いました。キャラバンメイトの皆さんが悪い事例や適切な事例を寸劇で披露した後、児童らにも体験してもらいました。下堂前さんは「認知症の人だけじゃなく、どんな人にも優しく接してあげてね」などと強調。児童らに認知症サポーターカードとオレンジリングを贈りました。
舩坂遥希さんは「認知症のことは分からなかったけど、話を聞いてよく分かりました。ワークショップは分からないこともあったけど、先生にアドバイスをもらって上手くできました」と話しました。