11月5日(水)、6日(木)河合小学校
河合町で受け継がれる伝統文化「地歌舞伎」を演じる河合小学校5、6年生8人による「河合っ子座公演」(11月15日)を前に、美濃歌舞伎博物館の小栗幸江館長による歌舞伎教室が2日間にわたって行われました。
初日は小栗さんによる歌舞伎に関する講話と三味線指導、2日目は「隈取」と呼ばれる歌舞伎独特の化粧を学びました。
児童たちは最初にツバキ油や眉を消す眉つぶし、おしろいを顔に塗り、この後、小栗さんと市河合町歌舞伎保存会の皆さんの手を借りて目、鼻、口などそれぞれの役者の化粧を岩絵具と筆を使って描きました。
小栗さんは「善人や正義の味方は赤と黒、悪人や亡霊は青と茶色を使って描きます」などと話し、牡蠣(カキ)殻が入った白で鼻筋を描いて鼻を高く見せたり、目頭と目尻にラインを入れて目を大きく見せたり、勇ましい印象を与える眉の描き方や引き締まった口などさまざまな隈取を教えました。
完成後、児童たちは鏡の前で化粧した自分の顔を、神妙な面持ちで見つめていました。また、希望者には仕上がった顔を絹の布に写し取る「押し隈」も体験しました。
また、この日は演技指導も行われ、歩幅を小さく取る歩き方、斜め45度に立って正面を向く歌舞伎の基本姿勢、舞台作法なども学びました。
今年は15日朝9時から河合小体育館で『青砥縞花紅彩画 稲瀬川勢揃いの場』が演じられます。
見せ場をつくる“五人男”の首領・日本駄右衛門を演じる6年の堀脇旭飛さんは「今年は物語の背景や役柄をきちんと理解し、昨年の経験を生かして役になり切って、自分が生きているように演じたい。大役だし、押し隈は記念にどうしても欲しかった。大切に飾っておきます」と話していました。