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「がん」のメカニズムや漢方薬の役割などを学びました

印刷用ページを表示する掲載日:2025年11月11日更新

11月8日(土曜日) 市役所

富山大学と市が連携事業の一環で開催している「市民健康講座~和漢薬と健康~」の第5回目が行われました。

これは富山大学和漢医薬学総合研究所の専門家を招いて「和漢薬と健康」をテーマに開いている全5回の講座の1つ。今回は「身近な病気と和漢薬」の演題で、同研究所の早川芳弘教授が花粉症やメタボリック症候群と漢方薬との関係、「がん」の発生メカニズムや漢方薬の役割、和漢薬の最先端の研究などを解説しました。

早川教授は、ダイエット薬として用いられがちな「防風通聖散」にふれ、個人によって効きやすい条件があり、誰にでも効くものではないと指摘。「専門家に相談して正しい服用を」と呼びかけました。花粉症に対する代表的な漢方薬「小青竜湯」の効能も説明し、「症状が出てからでは効き目が弱いので、症状が出る前に服用を」とアドバイスしました。

また、生涯において「がん」になる確率が男性で63.3%、女性で50.8%となり、花粉症になる確率よりも高くなっていると指摘し、すでに国民病と言える身近な病気だと説明。医療の進歩で必ずしも「がん」で亡くなる時代ではなくなったと強調しました。

がん細胞が発生するメカニズムや「がん」の種類、治療法なども紹介し、漢方薬ががん治療でどのような役割を担っているかも説明しました。直接的な治療には使われないものの、抗がん剤などの副作用を軽減することで治療の継続を可能にしたり、患者の生活の質を向上させる「支持療法」に用いられると紹介。他に、漢方薬が腸内細菌叢に影響することで薬効を増進させている可能性があると指摘し、同研究所の研究についても説明しました。

この日は県内外から約20人が参加。神岡町の50代と60代の女性は「腸内細菌叢と漢方薬との関わりは初めて聞いて興味深かったです。特に腸内細菌には関心があり、もっと知りたかったです」「漢方薬は体の状態によって一人ひとり使うものが変わると知り、奥深いものだと思いました」などと感想を話しました。

当日の様子

「がん」のメカニズムや漢方薬の役割などを学びました
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