10月4日(火曜日)・5日(水曜日)河合小学校
河合小学校の5、6年生13人が2日間にわたって、美濃歌舞伎博物館相生座館長の小栗幸江さんから地歌舞伎の所作やせりふ回し、三味線、歌舞伎の化粧 隈取(くまどり)を学びました。
同校では河合町の伝統文化を継承し、児童らの郷土愛を育もうと5、6年生が地歌舞伎を学んでいます。11月には恒例の「河合っ子座公演」が同校で開かれ、今回学んだ成果を発表します。
教室2日目の締めくくりで歌舞伎独自の隈取という化粧を体験しました。小栗さんは「隈取は赤色が善人や正義の味方、青は悪人や亡霊の役で使います」などと解説し、鼻を高く見せる鼻筋や勇ましい印象を与える眉、引き締まった口などさまざまな隈取を紹介しました。実習では好みのメークを選んで、小栗さんや河合町歌舞伎保存会のメンバーの手を借りて下地油や眉を消す眉つぶし、おしろいを塗り、赤や青のとの粉を使って眉や鼻筋などを筆で描きました。
児童たちは鏡に映る自分の顔を神妙な面持ちで眺めながら隈取を楽しみ、完成すると、仕上がった顔を絹布に写し取る「押し隈」を体験。小栗さんは児童一人ひとりの押し隈を取った後「額に入れて家に飾ってくださいね」と手渡していました。
5年生の幅野那音さんは「目の下や鼻筋がうまくできなかったけど、赤や青などできれいに格好よく塗れました」、また6年生の谷口桃奈さんは「去年もやったので迷いなく、むずかしい鼻筋も中心に沿ってスーッと塗れました。今年の公演はこの顔で朝比奈役を演じます」とうれしそうに話していました。
河合町歌舞伎保存会の大下哲矢会長は「5年生は今回初めてですが楽しみながら上手にできたと思います。公演では皆、役になり切って楽しんでもらい、地歌舞伎に興味を持ってくれるとうれしいです」と話しました。
今年の「河合っ子座公演」は11月12日に行われる予定で「寿曽我対面 工藤館の場」を上演します。