12月25日(日曜日)古川郷土民芸会館
NPO法人飛騨市・白川郷自然案内人協会が、古川郷土民芸会館でワークショップ「しめ縄、作らんかよ~こころこめ つくって迎える お正月~」を開催しました。
正月を間近にひかえ、歳神様を迎える準備として「しめ縄飾り」を作る伝統文化や、身近な自然の恵みを感じてもらおうと毎年開催しているもの。神岡町の森下良一さんから作り方を学んだ同NPOのメンバーからサポートを受けながら、飛騨地域を中心に県内外から参加した21人が、飛騨市産の自然素材などを使ったしめ縄飾り作りに挑戦しました。
今回は、メンバーの酒井悟さんが古川町太江の田んぼで、今回のしめ縄用に栽培した無農薬のコシヒカリを青刈りした稲わらを使用しました。わらをより合わせて直径約4cm、長さ50cmほどの「一本じめ」を作り、その中心あたりに束ねたわら「垂れ」を3つ差し込んで土台を製作。そこへ近隣の山などで採取した縁起物のマツやナンテン、サカキ替わりのソヨゴの枝などをバランス良く配置しました。また、河合町の特産品「山中和紙」で作った紙垂(しで)、縁起物の「扇子」、稲穂などをあしらいました。
酒井さんは「一本じめは、床に置いて手で押さえてゴロゴロ転がすと、形が整います」「一本じめに差し込むわらは、末広がりになるように整えて」などとアドバイス。参加者は慣れない手つきながらも熱心に作業にあたり、思い思いのしめ縄飾りを完成させました。
神岡町の山本知子さんは「父や祖母が昔、しめ縄を編んでいました。昔の人は簡単そうにやっていましたが、今日初めて自分でやってみて、難しいものだと思いました。縄をしっかり固く撚るところが難しかったです。作ったしめ縄は玄関先に飾ります」と満足気でした。
酒井さんは「地元の材料を使って、自分の手で作ったものは誇らしく思えます。歳神様を迎える気持ちも少し違ってくるのでは」と話していました。