9月16日(金曜日)ハートピア古川
今年度第1回目となる「介護サービス事業者等連絡会議」が古川町のハートピア古川で開かれ、高齢者福祉施設等で新型コロナウイルスの感染者集団「クラスター」が発生した際の対応などに関する研修会が行われました。
当日は、市内の介護保険施設や介護サービス事業所から約40人が、対面やオンラインなどで参加。事前に研修を受けた担当課職員が、施設の利用者や職員への感染が判明した場合の効果的な対策について説明したり、市内のデイサービス事業所がそれぞれ実践している感染対策について互いに意見交換した際の事例や課題についての報告がありました。
食事や入浴、トイレなどで感染を拡大させないための具体的な対策、防護服の正しい扱いや手指消毒の徹底などを説明。また、濃厚接触者と認定された場合、PCR検査で陰性の判定を受けても7日間は自宅待機となるなど、施設の利用や職員の勤務継続についての対応も確認しました。
クラスターが発生したと認定された施設の職員による報告もありました。職員の配置や必要な備品の不足が起きて過酷な状況に陥ったことなどが紹介され、いつクラスターが発生してもすぐに適切な対応ができるよう事前に準備しておく大切さが強調されました。
市内のデイサービス事業所で行われている感染対策の実例紹介では、送迎や入浴、食事などそれぞれの場面に応じて行っている具体的な取り組みの紹介がありました。特に換気の重要性をふまえた取り組みでは、送迎車の窓にクリアファイルを貼り付け、雨の日に窓を開けていても雨が降り込んでこないようにしたり、意図せず窓を閉められないように木片をはさんで隙間を確保するなど、各施設ごとに考案した工夫を報告してアイデアを共有しました。
質疑応答もあり、福祉サービスの提供を中止する基準が事業所によって異なっていたり、濃厚接触者に認定されていない利用者でも、感染者と一緒にサービスを受けていただけでサービスの提供を制限される事例があったことの報告もあり、現場での苦悩などが語られました。
参加した古川町在住のケアマネジャーの女性は「知らなかった事もたくさん知れました。先日、感染者や濃厚接触者の待期期間が短縮されたことは、施設や利用者にとってありがたい事だと思うのですが、安全性はどうなのかなど悩ましい点もあります」などと話していました。