9月25日(日曜日)袈裟丸パーキング
コロナ禍で3年ぶりに飛騨市消防団古川方面隊の「ひまわり消火隊(赤バイ隊)」走行訓練が行われました。この訓練はバイクの機動力を生かし、有事の際、迅速に活動できるように行ったもので、ひまわり消火隊員ら9人が走行スキル向上を目指し、白バイの県警交通機動隊員から指導を受けました。
訓練に先立ち飛騨警察署の安田浩己署長は「大地震や水害など自然災害はいつ襲ってくるか分かりません。訓練を通して何か一つでも学び、ブラシュアップしてほしい」と挨拶。また、この日は赤バイ隊のほか二輪車の免許がある古川方面隊の隊員も自家用バイクで参加し、安田署長から「災害によっては赤バイ隊に所属していなくても出動しなければならない可能性がある。日ごろから訓練を怠らず技術向上に努めてほしい」と話しました。
引き続き隊員たちは車両点検を行った後「一本橋」や「スネーク」と呼ばれる細い鉄板上を走ったり、タイムを計測しながら「スラローム」に挑戦。隊員たちは少しでも早く走ろうと何度もコースを走っていました。後半は緊急事態を想定し「急いで急いで」「もっと速く」と拡声器を通した大きな声が響きわたる中、隊員たちはベテランが乗る白バイに追い立てられながら安全で迅速な走行技術を身につけました。
悪路に強いオフロードバイクを使用するひまわり消火隊は全国でも数少ないバイク隊として平成14年に発足しました。これまでに水害や行方不明者の捜索に出動したそうです。有事の際は主に情報収集に努めますが、隊員たちは万一に備え、山中でも迅速に活動できるよう訓練を重ねています。この日、赤バイで参加した田中大輔隊員は「災害時などいち早く現場に着くよう日頃から自分のバイクで訓練し、スキルを磨きたい」と話していました。
訓練後、交通機動隊の小林弘明さんは「緊急時、一般車両は赤バイ隊のサイレンや赤色灯に気づいていないと考え、安全確認を怠らないよう迅速に現場へ急行してほしい」と訓示。「訓練ではバランス走行で苦労する隊員が目立ったが、練習を怠らないでほしい」と講評。飛騨警察署交通課の纐纈夕介課長が「緊急走行では初動が重要。情報把握できないケースも多々あるので、訓練を重ねて成果を発揮していただきたい」と挨拶しました。