6月5日(月曜日)ぬく森の湯すぱーふる
今月の薬草週間のテーマは芳香を放つクロモジです。市では薬草の普及を目的に、毎月市内の入浴施設で薬草風呂や野草茶の試飲、薬草商品の販売などを行っています。この日は特別企画の講座が開かれ、市薬草ビレッジ構想推進プロジェクトの薬草コンシェルジュ・岡本文さんと今村彰伸さんが講師を務めました。
最初にクロモジの基礎知識や識別ポイント、利用法などを指導。クロモジは種類が多く、飛騨には8種類もの品種が見られます。岡本さんらはクロモジについて「枝は緑色で黒い班が入りやすく、これを文字に見立ててクロモジと呼ばれているようです」などと話しました。楊枝の材料で知られますが、用途は広くて衣類の染料や化粧水、食品ではパスタソースや羊羹などのお菓子、ジンに漬けるととてもおいしい果実酒になるそうです。
講座では市有林で採取したクロモジなどの枝葉を細かくカットし、蒸留器を使ってアロマオイルを作ったり、お茶を作って飲み比べなども楽しんでもらいました。受講者は「枝で作ったお茶がピンク色でとてもきれい」などと話していました。また、クロモジの特徴をつかんでもらうため観察スケッチも楽しみました。
今村さんは「木の見分け方が分からなくなったら、香りで確かめる方法もあります。クロモジは柑橘系でとても爽やかです」と話しました。宮川町から参加した小邑恭平さんは「車の芳香剤をつくりたい。果実酒も美味しそう。クロモジの見分け方が分かったので、さっそく取りに行きたい」と話していました。