8月5日(土曜日)飛騨市文化交流センター
飛騨市民カレッジのアカデミック講座「Kamlandの歴史と成果から導き出す ニュートリノの今!!」が、飛騨市文化交流センターで開催されました。
飛騨市民カレッジは、アカデミック講座をはじめジュニア講座、公民館講座、誰でも自主講座、シニア講座など5つの講座があり、受講やレポートの提出などを行うごとに単位や学位を取得し、誰もが楽しみながら学ぶことのできる飛騨市の生涯学習の場です。このうちアカデミック講座は、普段はなかなか会うことのできない、各界の第一線で活躍している方々を講師に招いて、直接学ぶことのできる貴重な機会です。今回は、今年度3回目の開講となりました。
この日は、東北大学ニュートリノ科学研究センターの古賀真之准教授が、神岡鉱山の地下にある神岡液体シンチレーター反ニュートリノ検出器「Kamland(カムランド)」と研究の概要、これまでの歩み、現在進められている研究内容や成果、ニュートリノに関する基礎から最新の研究事情までを分かりやすく解説しました。スライド写真や実験装置建設時の動画なども用いてスーパーカミオカンデで行われている実験との違い、ニュートリノをともなわない二重ベータ崩壊の観測に向けて世界最先端の技術で研究を進めている「カムランド禅実験」、検出器の高性能化に向けた取り組みなども紹介しました。
この日は約30人が参加し、メモを取ったりしながら熱心に耳を傾けていました。講義を受けた後は、受講して分かったことや疑問に思ったことなどについて近くの席の人と話し合ったり、古賀准教授に直接質問したりしながら学びを深めました。
アカデミック講座は初めてという古川町の女性は「宇宙について関心を持っていて、こうした施設が近場にあることは知っていましたが、今日は詳しく知ることができました。機会があれば、ぜひお邪魔したいです」と感想を話していました。