8月27日(日)古川郷土民芸会館
元内閣府大臣官房人事課辞令専門職で、新元号「令和」発表の記者会見で菅義偉官房長官が掲げた墨書を揮ごうしたことで知られる古川町出身の書道家、茂住菁邨さんによる書のワークショップが、古川郷土民芸会館で開かれました。
当日は、午前の部で大人向けの「実用書道・美文字講座」、午後の部で小中学生を対象にした「書を通して漢字に親しもう!」が行われました。「書を通して漢字に親しもう!」には、市内の小学生5人と中学生3人が参加しました。
茂住さんは、最初に筆の基本的な持ち方や腕の使い方、文鎮の置き方などを教えました。「筆の軸が斜めにならないよう、垂直にしたまま、ひじで引っ張るように書いて」「文鎮は、書いた文字全体が見えるように置いて」などと指導。基本を教えたうえで「でも、これは絶対じゃない。やりたいようにやろうよ。自由に楽しみながら書いて」と呼びかけました。
参加者それぞれが自分の名前や好きな漢字4文字を事前に提出し、その漢字を書いたお手本を茂住さんが用意。この日は、そのお手本を参考にしたり、茂住さんに一緒に筆を持ってもらいながら、半紙に好きな漢字を書きあげました。また、発泡パネルを張り付けた茂住さんお手製の木片に、自分の名前や好きなイラストなどを描いたオリジナルの印も制作。それぞれの書の好きな場所に押印して作品を完成させました。
神岡小学校3年の田近深雪さんは「『こうしなさい』というのが全然なくて楽しかった。教えてもらった漢字には、知らないものもあったけど、漢字は面白いと思いました。今度は、いろんな色の絵具で書いてみたい」と話していました。
茂住さんは「子どもたち自身がやりたいこと、好きなことをやりながら作品を完成させたことが一番大事。好きなように印を作っている時の子どもたちの集中力はすごかった。私もそうでしたが、好きなことを一生懸命やっていると何かが起きる。子どもたちには、好きなことを見つけて楽しんでほしい」と話し、笑顔の子どもたちに目を細めていました。