10月7日(土)宮川町種蔵
農地の荒廃防止と特産「万波そば」を普及しようと、飛騨市ふるさと種蔵村が今年導入したソバのオーナー制度。7月の種まきに始まった栽培もいよいよ収穫期を迎え、この日、県内外のオーナーと家族ら15人が手刈りによる収穫と脱穀作業を体験しました。
この日収穫したのは約1.5アールのソバ畑です。オーナーの皆さんは鈴なりの実がついた穂をわしづかみにして草刈り鎌で次々と刈り取り、万波そば生産組合によるコンバインを使った脱穀作業を手伝いました。脱穀した実はこの後、乾燥や石抜きというゴミ取り作業などを行い、製粉所に運んでそば粉にします。
講師のふるさと種蔵村村長・荒谷勇さんによると、今年は暑い日が続き、雨も少なかったため実の入りは悪く、収量は少なかったようですが、万波そば特有の風味と味の濃さ例年通りで申し分ないそうです。
名古屋から参加したオーナーの大久保憲さんと真紀さん夫妻は「飛騨の風景や暮らしに魅力を感じました」と、昨年、村民に登録。初めてソバの収穫を体験した憲さんは「名古屋でそば打ち教室に通いましたので、今年は収穫した万波そばで年越しそばを打つのが楽しみです」と話していました。
また、高山市から親子で訪れた稲越沙織さんは「種まき、草刈り、収穫とここまで全て自分の手で栽培しました。後は家族でソバ打ちを楽しみたいと思います。失敗しないといいですが」と。同行した次男の伶央君は刈り取ったソバの束を手に「おばあちゃんの家の草刈りで、鎌はよく使います。上手に刈ることができました」と自慢気に話していました。
なお、オーナーの皆さんには後日、刈り取ったそば粉1kgが各自に配られるそうです。