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ハイパーカミオカンデ本体空洞のドーム部掘削が完了し、見学会を実施

印刷用ページを表示する掲載日:2023年10月31日更新

10月29日(日) ハイパーカミオカンデ建設工事現場

神岡町内の地下で建設が進められている超大型水チェレンコフ観測装置「ハイパーカミオカンデ(HK)」の本体空洞の掘削工事のうち、ドーム部の掘削が完了したことを受け、報道関係者向けの現地見学会が行われました。

ハイパーカミオカンデは、水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置スーパーカミオカンデの性能を大きく上回る次世代装置として2020年から計画が始まりました。2021年5月からトンネルの掘削を開始。2022年11月からは本体空洞の掘削を始めています。本体空洞は、水槽タンクを納める直径69m、高さ73mの円筒部に加え、その上に高さ21mのドーム部があり、人工の地下空洞としては世界最大規模となるそうです。

当日は、東京大学宇宙線研究所附属神岡宇宙素粒子研究施設長で、HK実験共同代表者の塩澤真人教授から施設の概要や実験の内容などについて説明があった後、一行は坑内をバスで移動。現地では歩いてドーム部や純水製造装置室部などを巡り、担当者の案内で見学しました。

塩澤教授は、ニュートリノの未知の性質「CP非保存(ニュートリノと反ニュートリノの性質の違い)」や陽子崩壊現象の発見など宇宙物理学研究の進展への期待を語りました。また、今回のドーム部の掘削完了については「非常に大きくて困難な工事の1つのヤマ場を越え、1つの達成ができたと考えている。ただ、20を超える国による国際協力で建設・運転を進めるのは非常に大きな挑戦。まだ円筒部の掘削や、水が漏れない水槽の建設もある。簡単ではない」と表情を引き締めました。今後については「陽子崩壊は、素粒子の理解の革命につながるもの。カミオカンデのころからずっと探している現象であり、ぜひ発見したい」などと意気込みを話しました。

今後、2024年に円筒水槽部の掘削、2025年に水槽ライナーの建設、2026年には光センサーなどの機器の取り付けを行って、2027年からの運転開始を目指すそうです。

見学会の様子(1)

カミオカン内部見学の様子

見学会の様子(2)

内部見学の様子

見学会の様子(3)

内部見学の様子

見学会の様子(4)

内部見学の様子

見学会の様子(5)

内部見学の様子

見学会の様子(6)

内部見学の様子

見学会の様子(7)

内部見学の様子

見学会の様子(8)

内部見学の様子

見学会の様子(9)

内部見学の様子

見学会の様子(10)

内部見学の様子

見学会の様子(11)

内部見学の様子