11月24日(金曜日) 河合小学校
地元で作られている農畜産物を子どもたちにもしっかり味わってもらい、生産者のこだわりや思いにふれ、故郷の食に誇りを持ってもらおうと、市内のすべての保育園と小中学校で「ふるさと給食」が行われており、11月24日には河合小学校で実施されました。
「ふるさと給食」は、食材のほとんどに市内産のものを使って調理された給食を提供するもの。ふるさと納税による寄附金を活用し、平成29年度から始まりました。これまで小中学生を対象に「ふるさと学校給食」として実施されてきましたが、今回は対象を保育園児にまで拡大し、計2,100食以上を提供します。
河合小学校では5、6年生11人を対象に、給食の前に市職員や「サノライス」の佐野朋之さんによる出前授業がありました。市職員は、市内に3,000頭もの和牛が飼育されていることや、飛騨産のホウレンソウは関西圏へ多く出荷され親しまれていることなどを紹介しました。
古川町在住の米農家である佐野さんは、米や大豆からできる身近な食品を説明したり、田んぼの果たす役割に関する講義を行いました。田んぼは、米を作る場所というだけでなく、水を湛えることで天然のダムの役割を果たしたり水をきれいにしていること、トンボやカエルの住処になって生態系を守っていること、美しい景観を作り出していることなどを紹介。「優れた機能を持つ田んぼを将来へ残し、つないでいくためにどうしたら良いかを考えて、家の人や友達と話してみて」と呼びかけました。児童らは、佐野さんに「栽培している米の品種は何ですか?」「新米や玄米の違いは何ですか?」などと質問して講義に耳を傾けました。6年生の政木貴大さんは「話を聞いて、田んぼは景色をきれいにしたり、ダムの役割を果たすことを知ってびっくりしました」と話していました。
講義の後には給食が提供されました。この日のメニューは「飛騨牛のすきやき煮」「ホウレンソウののり酢あえ」「シイタケとダイコンの煮物」など6種類。佐野さんが手がけた農薬・化学肥料不使用の新米も初めて提供されました。6年生の竹林知菜さんは「いつものご飯と違って美味しくて、故郷の食材を使っているというのがありがたいと思いました。すきやき煮が一番好き。また食べたいです」と感想を話していました。
佐野さんは「講義を通じて、身の回りの田んぼは大事な宝物なんだと感じてほしいです。視点を変えて田んぼを見ることで、今後のヒントを感じ取ってもらえれば」と話していました。