12月8日(金曜日) よしもと農園
例年より早めの積雪でビニールハウスが倒壊するなどの被害を受けた河合町稲越のトマト農家「よしもと農園」で、地域課題の解決に協力する「ヒダスケ!」の仕組みを利用し、壊れたビニールハウスに使っていたパイプなどを撤去する作業が行われました。
11月18日から19日にかけ、河合町や古川町などで例年よりも早く、想定以上の降雪があり、雪下ろしが間に合わず、雪の重みで農業用ビニールハウスが倒壊したりパイプが歪んでしまうといった被害が広範囲で生じました。今回はJAひだ青年部と吉城蔬菜出荷組合が「ヒダスケ!」の主催者「ヌシ」として、被害を受けた農業者を支援しようと呼びかけを行い、参加者を募集。河合町稲越と古川町信包で作業を実施しました。
「よしもと農園」では、15アールほどの農地に設置された6棟のハウスが潰れる被害を受けたそうです。1棟は撤去が済んでいましたが、まだ5棟分の撤去が残っており、この日は愛知県や高山市など市内外から参加した6人の「ヒダスケ」さんが、主催者であるJAひだ青年部と吉城蔬菜出荷組合の皆さんと力を合わせて作業にあたりました。
参加者は、農園の吉本翔剛さんから依頼内容を聞いた後、手際よく作業を行いました。曲がって使えなくなったパイプを農地から搬出してトラックに載せたり、まだ利用できるパイプを1ヵ所に集めて積んだりする作業に汗を流しました。
「ヒダスケ!」に初めて参加したという高山市の岩垣津信太朗さんは「河合町には初めて来ましたが、高山と案外近いんだなと分かりましたし、自分がイメージしている農業と違って、若い人が農業を営んでいて、いろんな人がいるんだと分かり、発見がありました」「今日は、自分も地域の役に立っているんだと実感できる活動を、自分のできる範囲で気軽にできました。仕事の合間にまたやってみたいと思います」と話していました。
JAひだ青年部の兀下大輔委員長は「雪害だけでなく、大雨や強風などでの被害は、飛騨のどこでも起こり得ます。飛騨で農家をやっている者同士、いつでもどこでも少しでも『助けたい』という気持ちが、活動を通じて芽生えれば。困っている人に気持ちが向くよう、助け合いの気持ちでやりたいです」、吉城蔬菜出荷組合の洞口隆組合長は「池田農園の池田俊也さんから提案があり、『ヒダスケ!』を活用しました。お手伝いをすることで、被害にあった方を元気づけ、次の栽培に向けてやる気を出してもらいたい。ぜひ早期回復につながってほしいです」と話していました。