4月9日(日曜日)流葉スキー場
春の乾燥期における林野火災の消防活動を円滑に行うため、飛騨市消防本部神岡消防署と市消防団神岡方面隊の合同訓練が行われました。これは県下一斉の「山火事予防運動」に合わせて実施されたもので「流葉スキー場第1ゲレンデから白い煙と炎が見える」という近隣住民の通報があったという想定で行われました。
訓練には署員17人と神岡方面隊第3分団第1~3部から31人が参加、タンク車やポンプ車など計7台が出動しました。現地本部で指揮隊が情報収集や管理統制に当たり、団員らは水利確保や送水訓練、ジェットシューターへの給水、現場での放水訓練などに取り組みました。
団員らは貯水タンクから火点まで約150メートルの斜面を重たい消火ホースを担いだり、ジェットシューターを背負って駆け上がると、機敏な動きで放水しました。また、現地本部ではドローンによる上空監視と延焼場所を確認する訓練も行われ、担当者は無線を通じて「もう少し上に行ってください」などと指示を送り、放水している現場の隊員からは「もっと水圧を上げてくださーい」といった掛け声が飛び交っていました。
また、訓練には今年初めて女性消防団から徳永有香さんと岩垣章子さんが参加し、無線の記録など補佐に当たりました。女性消防団は日ごろ、保育園での啓発活動や救急救命講習のスタッフを務め、災害現場では被災者に寄り添う活動に取り組んでいます。徳永さんは「分らないことが多いですが、万一に備えて役に立てるようしっかりがんばりたいと思います」と話していました。
終了後、神岡消防署の蒔田真也署長は「市民の安全は消防団員と署員との連携がないと守れません。互いの協力関係はこうした訓練を通して築かれます」と、また神岡方面隊の神田克彦隊長は「想定外のこともありましたが、細かい対応も含め良い訓練ができました」と訓示を送りました。なお、訓練はこのほか古川消防署が古川町信包の熊野神社、同北分署は河合町角川の臼坂峠でも行われました。