4月6日(土)天神池(増島城址の堀)から瀬戸川へ
冬期、流雪溝として利用される瀬戸川に待ちに待った鯉が帰ってきました。
この日早朝、飛騨の助っ人「ヒダスケ!」や古川中の生徒でつくるマイプロチームなどボランティア、飛騨市観光協会と市の職員らが天神池に集合。メンバーは胴長姿で一斉に池に入り、網で捕獲。魚は荷台にビニールシートを張った軽トラック4台でピストン輸送しました。
鯉は黒い地鯉のほか、朱色やカラフルな錦鯉など全部で1000匹以上に上ります。瀬戸川では玉網を手にしたボランティアらが待機し、到着すると、水しぶきを浴びながら荷台に作られた水槽から次々と魚をすくい上げ、抱きかかえるようにして川べりまで運んでいました。作業は4時間ほど行われ、観光客らの絶好の被写体になっていました。
古川中から参加した3年生の熊崎泰雅さんは「初めてですが、魚を頭からすくうのが難しかった。慣れると少しずつ獲れるようになり楽しかったですが、ずぶ濡れになってしまいました。今年の冬もまた参加したと思います」と話していました。
また、川べりには地元からたくさん家族連れらが訪れ、作業の様子を見守っていました。神岡町から古川町に引っ越したばかりの野村久瑠実さんは年長児の柚月さんと訪れ、「以前から大きな鯉を見たいと言っていましたが、ようやく来られました。みんなが重そうに運んでいるのを見て、今度は私もやりたいとせがまれてしまいました。また餌をやりに来たいと思います」と笑みを浮かべていました。
市観光協会の渡邉隆会長は「瀬戸川の鯉は春の訪れを一刻も早く知らせるホイッスルであり、地域の方ばかりか、観光客や外国の方々からも愛され、今では市のシンボルマーク的な存在になっています。日本がいい国になるようにと願い、語呂合わせで1192匹の鯉を放流しました」と話していました。