5月26日(日曜日)市役所及び古川町市街地
空き家の増加や生活スタイルの変化、市民の景観意識の希薄化により町並み景観の魅力が失われるのでは…。そんな懸念が生じる中、市ではセミナーなど様々な取り組みを通じて町並みの景観維持に努めています。
今回は市民ら約20人が受講し、町並みの移り変わりが一目でわかるスマホの古写真アプリ(メモリーグラフ)やデジタルアーカイブを通じて、飛騨古川の町家など、美しい町並み景観を将来にわたって維持する方法が紹介されました。
講師は京町家の保全を手掛けられた大阪大学サイバーメディアセンターの高橋彰特任助教が務め、京都市で撮影された様々な古写真アプリを紹介し「このアプリはファインダー上で同時に町並みを比較できるので“気付き”の可能性が広がり、たくさんの課題が見つかります」と話していました。
座学に続き、フィールドークも行われ、実際にアプリを手に古川の町並みの移り変わりを確認しました。無電柱化された壱之町の景観、建て替えられた町家造りの住宅、建造物が無くなり、緑や白壁の美しい祭り広場が見渡せるようになった光景など、受講者は町並みの変化に目を見張っていました。
参加した学生の一人は「画面をスワイプするだけで今と昔の景観が簡単に比較できるので、フィールドに出るのがますます楽しくなりました。気付きも増えそうです」と笑顔を見せ、高橋助教は「まちづくりは代々つないでいかなければなりません。デジタルアーカイブとして保存し、次世代につないでいきましょう」と話していました。