5月30日(木) 古川西小学校駐車場横の田んぼ
古川西小学校の5年生児童が毎年、総合的な学習の時間の一環として取り組んでいる「米づくり」体験が、今年も始まりました。
これは、毎年稲作指導にあたっている古川町中野の農事組合法人「みのりの里」の皆さんの「日本の伝統的な稲作文化や田園風景を残していきたい」という思いを受け、自分たちも田んぼでの作業を体験しながら、こうした思いをどう地域の人に発信していくかを考えようと行っているものです。
この日は「みのりの里」から森本義彦さん、重田裕之さん、重山好範さんの3人が指導に訪れました。3人は、苗を植える位置が児童にも分かりやすいよう、ほ場に線を引いたりする準備を事前に実施。「どの苗にも同じように栄養が行きわたるよう、線と線が交わったところに苗を植えて」「苗5本ぐらいを3本の指で持ち、3センチぐらいの深さで植え、最後に泥を寄せてあげて」「根がしっかり張るように考えて植えて」などとアドバイスしました。
説明を聞いた後、児童らは苗を受け取り、同校駐車場横にある約3アールの水田にコシヒカリの苗を手植えしました。最初は水田の泥の感触に戸惑いながらも、児童らは腰をかがめ、苗を1株ずつていねいに植えました。
清水こはるさんは「稲刈りはやったことがあるけど、田植えは初めて。苗を植える間隔がつかみづらくて難しかったです。田んぼに入ると、むにゅむにゅっとした泥の感触が好きでした」、林田陽汰さんは「自分の家の田んぼで何回も田植えをしたことがあるので、作業は簡単でした。家の田んぼの土より硬いと思う箇所がありました」、塚腰陽登さんは「田植えの機械に乗ったことはあるけど、手植えをしたのは初めて。素足で田んぼに入るのも、代かきも初めてでした。田んぼの泥はぬるぬるしていて、水温もちょうど良くて、気持ちよかったです」と感想を話しました。
森本さんは「昔の人が苦労してつないでくれて今があって、機械での作業など近代的になっているということを知ってもらえたら」「稲が育つ田んぼと休耕田を見比べて、どっちがいいかなと考えてみてほしい」と話し、子どもらの笑顔に目を細めていました。
今後、苗が活着してある程度まで生長し、1回目の中干しが終わるころまでは「みのりの里」の皆さんが管理を行いますが、それ以後は児童らが水管理を行うそうです。夏休み中も交替で水管理をするため、この日は水路から水を引く方法も学んでいました。