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飛騨種蔵棚田そばオーナーの皆さんが種まきや草刈りに汗

印刷用ページを表示する掲載日:2024年7月16日更新

7月13日(土) 宮川町種蔵地内

石積みの棚田と昔ながらの板倉が点在する宮川町種蔵地区で、「飛騨種蔵棚田そばオーナー」の皆さんによるソバの種まきや肥料まき、草取りなどが行われました。

同地区では、過疎化により集落機能の維持や景観保全などが難しくなっており、これまでに同地区のファンでつくる「飛騨市ふるさと種蔵村」の「村民」や「ヒダスケ!」の皆さん、市民などボランティアの皆さんの力を借り、集落の草刈りや石積みの修繕、ミョウガ畑の復活などに取り組んできました。

ソバの栽培も景観保全をはじめ、農地の荒廃の防止、同町の特産品である「万波そば」の振興を図る目的もあって、地区内外の皆さんの力で盛り上げてきましたが、採算性が低いこともあり、これまでは国の補助を受けて継続してきました。しかし、国の制度変更などもあり、自立の道を探ろうとオーナー制度を立ち上げたそうです。

オーナーの皆さんには自分たちの手で栽培、収穫したソバの実を粉にして、自分の手で打った蕎麦を味わってもらうことで、農地を守ることの大切さを感じていただき、農地や景観の保全につなげていこうという試みです。年内に全4回の活動があり、今後はソバの花見を兼ねた散策会や収穫・脱穀体験、収穫したソバの粉での蕎麦打ち体験などを予定しています。

この日は、飛騨市をはじめ富山市や高山市などからオーナーら7人が同地区を訪れました。座学でソバの特徴や歴史、ソバ粉の種類や栽培のコツ、同町特産の「万波そば」の歴史と特徴などについて学習した後、現地へ移動し、「ふるさと種蔵村」村長でもある同地区の荒谷勇さんから指導を受けて作業に入りました。

心配された雨も降らず、時おり青空が顔を出す夏空の下、参加者はおよそ13アールの畑に20キロ弱の種を蒔いたり、よく育つように肥料を蒔いたりしました。また、棚田の石積みを守るため、繁茂した雑草を刈る作業に汗を流しました。
種蔵地区の景観に魅せられてファンになり、「種蔵村民」や「myみょうが畑オーナー」にもなっている高山市の中井美佐子さんは、昨年に続いての参加となりました。「大変なところは地元の人がやってくださいましたが、私も気持ちの良い汗を流せました。石垣がきれいになったところを見ることができて良かったです。少しでも力になれたら」「地元の人も参加した人もみんな良い人ばかり。交流の輪が広がることも楽しみで、何回も訪れています。この美しい景観がいつまでも続いてほしいです」と笑顔で話していました。

荒谷さんは「昨年はオーナーの畑は大丈夫でしたが、高いところにある棚田や組合の畑がイノシシの被害を受け、ほぼ全滅になってしまいました。今年もオーナーの皆さんに集まってもらったので、なんとか穫って食べてもらえる方法を検討したいです」と話していました。

当日の様子

飛騨種蔵棚田そばオーナー種まきをする様子
飛騨種蔵棚田そばオーナーの様子
飛騨種蔵棚田そばオーナーの様子​​

​​飛騨種蔵棚田そばオーナーの様子
​​飛騨種蔵棚田そばオーナー種まきをする様子

飛騨種蔵棚田そばオーナー草刈りの様子
飛騨種蔵棚田そばオーナー種まきをする様子
飛騨種蔵棚田そばオーナー種まきをする様子
飛騨種蔵棚田そばオーナー種まきをする様子